第3話 どんだけ3
「あ、勇者が死んでる。何があったの?」
そこに山本先生が現れる。
「山本先生だ。実はカクカクシカジカで。」
「なるほど。そういうことか。」
理解できてしまう山本先生。
「実は異世界ファンタジーの授業の設定で、渡辺校長が王様。大切な娘の渡辺姫を悪い貧乏勇者伊藤にさらわれそうなので、その前に魔王でお金持ちの私と結婚させようという校長先生が描いた異世界ファンタジーのシナリオだ。」
「よくできたシナリオだ。」
シナリオライターは渡辺校長。
「ちなみに私の父親は教育委員会の会長だ。」
「政略結婚かよ!?」
呆れる生徒たち。
「嫌よ! 政略結婚なんて!? 私は愛する人と結婚するわ! 貧乏でもね!」
娘の渡辺姫は気丈に振る舞う。
「やめろ! そんな貧乏男! 不幸になるぞ! この世は金が全てなんだ!」
父親の渡辺校長は必死に娘を止める。
「・・・・・・。」
しかし伊藤先生は田中に攻撃されて気絶している。
「気絶していて良かったな。貧乏、貧乏言われても聞こえないからな。」
「まったくだ。」
鈴佐田も納得。
「さあ、渡辺姫。私と結婚しましょう。そうすればお父様は校長の次は教育委員会の会員になれますよ。悪い話じゃないでしょう。」
魔王山本は渡辺姫を誘惑する。
「もう、あなたを助けてくれる勇者もいない。姫、あなたは魔王の妃になるのです! ワッハッハー!」
「そうだ! それでいいのだ! ワッハッハー!」
新説。ゲーム開始時に姫が魔王にさらわれるのは王様と魔王は結託していたからだ。
「どこかにいないの!? 好きでもない人と父親のために政略結婚させられそうな私を助けてくれる勇者は!?」
姫は願い事をした。
「よくも、よくも私を騙したな。この外道魔道共が!」
怒りに燃える田中。
「私が私である限り、おまえたちを許さない!」
「カッコイイ! 田中!」
立ち上がる勇者田中。
「勇者様!」
「いいえ。私はただの女子高生です。」
「カワイイ! 田中!」
謙遜を忘れない田中。
「私と同じ時代に生まれたことを後悔するがいい!」
立ちはだかる田中。
「それはどうかな? おまえは絶対に私の元にはたどり着けない。いでよ! モンスターたちよ!」
「ガオー!」
魔王山本の掛け声でスタンバイしていたモンスターたちが現れた。
「中村!? 小林!? 加藤!?」
現れたモンスターたちは学校の生徒たちであった。
「スライム中村!」
「ゴブリン小林!」
「ナメクジ加藤!」
なんとお友達はモンスター役だった。
「おまえたち何をしてるんだよ!?」
「実は・・・・・・大学の推薦をしてやるからと日曜日に呼び出され、推薦と引き換えにモンスター役をやれと言われたんだ!?」
「酷い話だろ!?」
「俺、ナメクジ役なんて嫌だ!?」
被害者だと訴える中村たち。
「バカ野郎! 推薦なんかに心を奪われやがって!」
「自業自得だ。」
「大丈夫?」
鈴佐田は恐らく心配している。
「おまえたち! 俺たちの心配をしてくれるのか! 何て言い奴らなんだ!」
「当たり前じゃないか! 俺たちは友達だろ!」
6人は友情の絆を確かめ合う。
「例え友であっても、私の前に立ち塞がるものは撃破するのみ!」
田中がチャージを終えて現れる。
「カワイイ! 田中!」
田中側に寝返る鈴佐田。
「あ!? おまえたち裏切ったな!?」
「裏切って何かない! 俺たちは最初からカワイイ田中親衛隊だ!」
鈴佐田は田中命である。
どんだけ! 異世界ファンタジー! 渋谷かな @yahoogle
★で称える
この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。
カクヨムを、もっと楽しもう
カクヨムにユーザー登録すると、この小説を他の読者へ★やレビューでおすすめできます。気になる小説や作者の更新チェックに便利なフォロー機能もお試しください。
新規ユーザー登録(無料)簡単に登録できます
関連小説
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。