褪せた青の中
窓から射し込む朝の陽射し。
四角い外は晴れていて、隣を見ると彼がいた。キメの細かい白い肌、しゅっと通った高い鼻。淡く輝く長い睫毛を、身体を起こしてぼんやり見つめる。
夜には見れない無垢な彼。朝日に煌めくこの人を撫でたくなって、愛おしくって。ただただ、そぉーっと息をかける。笑うように揺れる髪。ほんのり漂う潮の香り。
昨日のことを思い出し、私はゆっくり目を閉じた。のりのきいたシーツが冷たい。彼もまだ目を覚まさない。
カーテンが風に白く翻る。窓の外を見なくとも、目映い海が見える気がした。
きっと誰かの万華鏡 おくとりょう @n8osoeuta
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