第2話 DAY 0-2

「着いたよー。」

彼女は僕の入った段ボールを玄関に降ろすと

今エアコン入れるから、ちょっと待ってね。

と、電気をつける。

突然明るくなった視界に、目が慣れない。

ピッ

という音がしたかと思うと、彼女は戻って来る。

「トイレとか、餌とかないから、ちょっと今から買ってくるね。今エアコン入れたから、もうすぐあったかくなるからね。すぐ帰ってくるから、いい子で留守番してて。」

そうやって連れてこられたのは、彼女の部屋。

やっと明るさに慣れてきた目に映った光景に、言葉を失った。

いや、僕ネコだから、もともと言葉も何もないんだけど…

「にゃ…(これは、きたな過ぎんか…。)」

脱ぎっぱなしの服。

散らばった何かの資料とごみ。

かろうじて臭くはないものの、汚い…。

小綺麗な彼女の見た目からは想像もつかんような汚さ。

うろたえる僕を意にも介していないと言った様子で彼女は、

「じゃ、買い物行ってくるねー。」

と、ご機嫌で出て行ってしまった。

これは…とんでもない家に拾われてきてしまったぞ…。

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僕の飼い主は、、、 金光蛍 @Hotalu_K

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