甘くない恋

@momohuajian

はじめに―――

ある夏の日。外から入るやわらかい日光が私を照らした。私は高校1年城路恋水(しろじこみず)。学校でメガネを外したことは1度もないし、決して目立ちたがり屋ではないけど、美貌は隠せていないようで、モテてしまうのが困ったものだ。光に照らされる今の私は、さぞかし美しいことだろう。ほら、反対側に座るすけべそうな男子も、私に見とれているからな。ホームルームが終わると、先生は廊下から誰かを連れて教室に入ってきた。みんなが息を飲むようなTheイケメンっ!黄色い声が飛び交う。先生が丁寧に説明する。ソイツの名は、影井樹希(かげいじゅき)と言った。神戸から来た、転入生らしい。ソイツの自己紹介もろくに聞かずに、彼を落とす戦略を練る。すると、私がふっと息を吐いたと同時に、目の前に気配を感じた。視線を上げると、そこにはヤツがいた。え、、しばらく時が止まったみたいな感覚になった。ヤツは、私のメガネをそっと下げると、瞳の奥の何かを見透かすように、私と視線を合わせた。そこに暖かく、やわらかい風が吹く。ヤツは私に向かってフッと微笑むと、先生に指定された席に向かっていった。またもや飛び交う黄色い声と私に対する非難の声。それにしても何なんだ。私に惚れたのか?いや、とにかく美男子だ。少し寝癖のついたサラサラの髪に、少しグレーのかかった切れ長の二重まぶたの目。綺麗に整った鼻。形良く上がる唇。完璧過ぎないかってくらい綺麗な顔立ちだ。先生が話しているのに関わらず、私の2個後ろ斜めに座る彼を見る。ヤツは、一瞬にして私の視線を感じ取り、ニヤッと舌なめずりする怪物のように笑った。ムカムカムカムカ!何なんだアイツは!この私に向かってあの顔は!第1話終わり。第2話は彼がやってきた初日の休み時間でのストーリーです!幼なじみ.ゆうたも登場し、恋の予感...。(?!)

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