部活に入りたい
あの後、俺は夏奈さんを待つことなく家に帰った。
いや、だって風呂上がりを待つなんてなんというか変態みたいで……
どうせ明日も会うんだしと思い帰路に着いた。
「実はね、部活に入ろうと思うんだけど生徒会の時間とか教えて貰ってもいい?」
次の日、登校しながら夏奈さんに聞く。
「時間は大体、昨日と同じ様な時間ですね。曜日も基本的に毎日なので私のことは気にしなくても大丈夫ですよ」
生徒会ってそんな忙しいんだ……
「ところで何部に入ろうと?」
「バスケ部……かな」
「バスケットボールですか。かっこいいですね。頑張ってください」
そんなこと言われたこと無かったな。似合わないとかそんなことばっかだったし。
「まぁ入れるか分からないんだけどね。男子1人だし」
「まぁそうかもしれませんね。一応こちらでも聞いてみます。無理だったとしても私から言えばある程度は譲歩してくれるかもしれませんし」
「ありがとう。でも、まずは自分でやってみるよ。どうやっても無理で俺がこの学校でどうしてもやりたいって思ったら頼むかもしれないけど」
何でも頼っちゃうのは嫌だし、皐月家に頼りすぎたら怖いし……
「分かりました。でも何時でも遠慮なく言ってくださいね」
「うん。どうしてもって時は頼るね。ありがとう」
ほんと、夏奈さん優しいなぁ。
こんな優しい人いたんだなんて思うくらいに。
そんなことを考えていると学校へと着く。
今日は先生が待ち伏せていて理事長室へと向かうなんてことも無く教室へと向かった。
よっしゃ、昨日で難しいのはよく分かったから、置いていかれないように頑張らないとな。
なんてことを考えながら午前中の授業を受ける。
そして4時間後、俺は頑張ろうと根詰め過ぎたのか既に疲れていた。
いや、これ毎日集中しきるの厳しいな……
予習なんかもしないと追いつけないや。
よし、まぁとりあえず、屋上行って先輩にバスケ部の顧問の話とか聞きに行こっと。
俺は先を立ち上がり弁当を持って教室の外へと向かおうとする。
ガシッ
「雪奈さん。昨日聞くの忘れてましたがお昼休みにどこに行こうとしてるんですか?」
ニコッと笑顔で聞いてくるが目が笑ってない。
「い、いやちょっと1人でご飯食べようかなって……」
「私と一緒に食べるの嫌なんですか?」
「そ、そういう訳じゃ」
「じゃあ私も連れていってください。その1人で食べようとしてるところに」
あ、マジか。大丈夫かな……
なんて言おうか考えてはいるがその間にも夏奈さんは
じーっと俺の目を見つめて圧力をかけてくる。
「わ、分かった。じゃあ一緒に行こっか」
先輩に謝らなきゃな……というか許してくれるかな。言いふらしてる訳でもないし。
というかなんで俺やましいことしてるみたいになってるんだ?
いや、園芸部しか行けないところに行ってるって言うのはやましいことか。
はぁ、生徒会の夏奈さんにも怒られそうだし先輩にも他の人に言ったってことで怒られそうだなぁ……
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初詣で助けた巫女が付いてくるんだが、どちゃくそ性癖なせいで俺の理性(皆無)は耐えられそうにありません 楓華 @huukaki_
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