気がつけば徹夜して読んでいた

重厚なヒューマンドラマ。主人公・宵と、それに関わる人々の変容が精緻に描かれ、悩みも立場も変わっていく。
登場人物は多いがキャラのメリハリが良く、特に重要な人物は自然と覚えられる。

あくまで「常に足りない」宵だが、緣に恵まれたのか、良い大人とも悪い大人とも出会い、軍師として接しながら強くなっていく様はまさしく主人公だ。そして彼女が唯一他を圧倒するのが策であり、策を知らぬ将にも読者にもわかりやすく教えてくれる。

歴史戦記好きには是非読んでほしい。少なくとも私には、寝食を忘れ没頭する面白さだった。

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