例の違法な無断転載サイトについて
昨日の夜から今日にかけて、カクヨムはてんやわんやでしたね。
サイトを丸々コピーした違法サイトの件です。
まだご存じないかたのために昨夜からのてんまつを記しておくと。
まず、ツイッターでその情報が流れたらしい。カクヨムにそっくりなサイトがあり、そこでカクヨム掲載の作品の多くが無断転載されている、と。
で、それについて近況ノートに二、三人の人が書き始めたのが昨夜の十一時ごろかな?
僕が「ん?」と思ったのは、その書きこみを見たから。
で、一人のかたがそのサイトの名前を書かれてたので、さっそく行ってみた。
まずはカクヨムによく似た、でも書籍化作品などのPRイラストなどはない、じゃっかんさみしいトップ画面。
僕はここからランキングへ行き、年間ランキングから自作にたどりつきました。なにしろ50作もあるので、全作の確認はできませんでしたが、少なくとも、青蘭やアントリオンは載っていて、しかも関連作品として同じシリーズの別作品が、タイトル画面に載っていた。
じつは、このとき本文までは見てないんです。あっ、ある、と思って、スクショだけ撮ったあと、すぐに出たので。
そのあと、朝までのあいだに多くのユーザーさんが通報し、近況ノートに作品非公開などの旨を書かれていた。
朝になると、近況ノートで一部の人が「タイトルまでは行けるけど、今は本文が読めなくなってる」と言われる。
その状態を確認してみようと、午前10時ごろだったかな? 僕が再度、違法サイトをのぞいたときには、403forbiddenという白い画面になり、アクセスできなくなっていた。どうやらサイト側が日本人の閲覧を拒否しているもよう。
そして、午後三時二十分すぎに、運営さんから公式発表がありました。
https://kakuyomu.jp/info/entry/2109_fakewebsite_caution
ちょうど、この発表がある直前に「あっ、まだ発表、何もない」と思って、カクヨムに公開中のほとんどの作品を非公開にするかも、っていう近況ノートを書いて投稿したら、入れ違いで公式発表が……ああっ、恥ずかしいヤツじゃん(//∇//)!
https://kakuyomu.jp/users/kaoru-todo/news/16816700427104182655
でもまあ、下までよーく読むと、まだ例のサイトがカクヨムの遮断をかいくぐって、またアクセスしてくる可能性もあると書かれてるので、しばらく、このままで行こうかなと思ってます。大丈夫そうなら、おいおいに戻していこうかと。どうせ、ふだんからほとんど読まれてない作品ばっかりだし。
さて、問題のサイト。
何をしたかったんでしょうね?
ただ転載するだけなら、なんの得にもならないじゃないですか。
カクヨム運営の発表を信じるとするなら、データベースには侵入されていない、公開されている個々のページを違法サイトにリンクさせたものだってことですが、ほんとにそう? そうなの?
書籍化されてるトップクラスの人たちだじゃなく、僕くらいのギリギリでロイヤルティ換金できる人とか、ふだんから読まれないんで……みたいに言われてる人の作品まで、ほぼほぼ全部、丸写しされてますが……。
ほんとにそうした作りのサイトだったなら、ものすごい時間と労力がかかってると思うんですけど、なれた人には簡単なことなのかなぁ? プログラムのこととかよくわからない。ただ、カクヨムに登録されてる作品数って、何十万ですよね? ほんとに、それ全部、個別で……?
まあ、そこはカクヨムさんを信じるしかないので、いいとします。
とりあえず、8時すぎに何人かの人が「タイトルまでは行けたけど、本文を見ることができなくなってました」と近況ノートに書かれてた。あのとき、公式発表にあるように、当該サイトのアクセスを遮断したんだなとわかる。そこは納得。
でも、運営さんの懸念どおり、また同じ攻撃をヤツらがしかけてくるかもしれない!
サイトじたいはまだ403forbiddenのまま残ってるから(近況ノートにそう書いてる人がいた)
僕が不安に思った、以前のコピーサイトと今回のとこは、公式の発表だと違うところらしい。その都度、対応してるってことだから。
とは言え、それだけの労力を費やした偽サイト、簡単にすてられるのかな? もしかしたらサイトの管理者は同一人物……なんてこともあるかも? しつこく何度でも狙ってくる可能性はある。
逆にちょっと機械に詳しい人なら、誰でもこのていどのものは作れるよってなったら、それはそれで怖い。
じゃあ、彼らにはなんのメリットがあるのか?
やっぱり、甚大な労力をかけてするってことは、そうとうの利点があるはず。
ふつうに考えれば金銭目的。またはIDなどの個人情報を盗むことによって、そこから利益を得る詐欺行為。
コピーサイトでできそうな不正行為。
1、広告を入れることによって、自サイトで広告収入を得る。
2、いずれ全作品有料化して利益を得る。たとえば一作10円ていどなら、買ってもいいと思う人はわりといるはず。
3、投げ銭システムを導入し、利益を自分たちがチョロまかす。
4、カクヨム運営さんが注意してるように、無断転載と聞いて、あわててアクセスしてくるユーザーのIDなどをなんらかの方法で盗む。
あのサイト、ログインなどはなかった(カクヨムでのゲストログインのような状態だった)が、アクセスするだけで情報をぬきとられるウィルスでも仕込んであるなら、今ごろは僕も餌食に……ううっ。
5、ツイッターでは人気作の著作権を盗むためじゃないかと言われてるそうだ。
僕がリンクで貼った近況に書いてるように、むこうの言葉に翻訳されて、タイトルなど変えられていたら、著作権があいまいになる。「ぐうぜん似ただけです」と言い張られたら、他国のサイト相手に個人では太刀打ちできない。
6、カクヨム、またはKADOKAWAに恨みがあり、ただただ評判を落としてやりたい。
現に今、近況を見ると、これが原因でカクヨムを去ると言ってる人がけっこういる。長引くようなら、僕自身もそうするしかないかと考えていた。
ただですね。6に関しては、なろうなど他のサイトでも同様の被害にあっているらしいから、カクヨムだけが対象にされてるわけではないだろうなと。
なので、他サイトに移動したら安心、とは一概には言えない。
7、6と似てるけど、日本のサブカルチャー界隈の人気を貶めたい。無差別サイバーテロ。
8、PVが二倍で増やせることを利用し、自身の作品、または請け負った任意の人物のPVを爆上げするのに利用している。
まあ、海外ではそういう業者もあるようですから。
僕が思いつくのは、これくらいかな?
ほかにも、「こんな可能性があるのでは?」という人も、きっといるはず。
たとえば、これは前に別の違法サイトについて注意があったときに、すでにこのエッセイで書いたことだけど、あらためて。
9、IDとパスワードをぬきとってアカウントを乗っとっり、作品を改変したり、削除したりする。もちろん、著作権を盗むため。
なんにせよ、悪事を目的としてるには違いない。無断転載サイト作ることじたいが違法なんだし。
ユーザー個人ではどうにもできないので、ほんと困りますね。対策として今回は、一時非公開にする、タグやあらすじに作者自身の名前を入れるなどしかなかった。なかには、あちらの国なので、天安門事件って中国語で書かれた写真を載せた人もいる。むこうの検閲にひっかかって国に消してもらうため。
それにしても、運営さん。
朝8時に不正アクセスを遮断した、ということは、出社してすぐに対処したか、案外、夜中からずっと、かかりっきりで対応に追われたのかも。
ほんとお疲れさまでした。
そこは素直に感謝しないといけないですね。
もういいかなと思うころに、非公開にした作品も公開していきたいです。
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