後半、うなる伏線回収の嵐。読んでみてとしか言えない

月面都市の近未来サイキックミステリ、第二弾。
作者さんをして「最高傑作のひとつ」と言わしめる、完璧に練りこまれた本格推理小説。
社会に組みこまれた超能力者たちの日常、それぞれの過去やトラウマ、現在の欲望がいりみだれながら巻き起こる殺人事件。カードゲームや蝶にあらわされるホログラムのきらめきが作品に忘れがたい印象を与えています。

サイキックたちの群像劇を楽しむもよし、作者に挑戦して推理に知恵をしぼるのもよし。腰を据えて読むのがおすすめです。