第10話 コスプレはいい 男のロマン
玲香と一緒に教室に戻った後、すぐさま働かされた。つれぇ。
こうして無事文化祭1日目が終了したのだが、とある問題1つある。それは、俺の体力がすでに限界を迎えているということだ。このままでは家に着く前に倒れてしまう。体力を回復するためにアニメイトに行こう。新しい推しの出会いで気力が上がり俺のやる気もいずれ上がるだろう。さぁ早く片付けをしてはやく我が家(アニメイト)に帰ろう!と少しテンションが上がってウキウキ掃除をしていたのだが、残念ながら俺がアニメイトに行くことはできなかった。何故なら玲香に待ってろと言われたからだ。以前玲香に待っていろと言われそれを無視して帰ったら、推しのフィギュアを壊されそうになったからだ。もうあんな思いはしたくないのでこうして待っている。
「はい、おつかれ」
玲香はそう言い缶コーヒーを渡してきた。
「どーも。ごちです」
俺は軽く礼を言い歩き始めた。
「今日、クソほど忙しかったな、軽く100人ぐらい来てたんじゃね?」
「多分、そのぐらい来てたんじゃない?」
「玲香のメイド姿めちゃくちゃ人気だったな」
「まぁ私だからね」
なんだこいつ確かにこいつのメイド姿は可愛かったのだが自信満々に言われると少しイラつく。
「そうだな」
「杉村はこういう私は好き?」
「まぁメイドの玲香も悪くはなかった.......」
「そっか....今日はここまででいいよ私寄るとこあるから。じゃあね杉村」
「あぁじゃあな」
なぜか玲香の耳が赤かった気がするがまあ気にしなくていいか。
その後、俺は今にも折れそうな足で自宅に向かった。
やはり、疲れていたのか自宅に帰ると睡魔に襲われそのまま寝てしまった。
眠い.......かなり眠い。やはり文化祭での疲れが溜まってよく寝れなかった。だがそうもいってられないので無理やり体を起こしあまり行きたくない学校に向かうことにした。
文化祭二日目
文化祭二日目は一通りの仕事を終わらせ今は自由時間だ。やはり、文化祭相変わらずにぎわっている。なんなら昨日よりもにぎわっている。その理由は校外文化祭だからだ。他校の生徒もあちらこちらにいる。暇なのだろうか。これだけ多いと何か事件が起こりそうだな。
「なあ聞いたか。C組のメイド喫茶にめちゃくちゃかわいい子いるらしいぜ!!」
「まじかよ!!早速いこうぜ!!」
どうやらうちのメイド喫茶の評判はまあまあいいらしい。多分玲香のおかげだな.....
俺は周りを見ながら佐川のクラスに向かうことにした......
どうやら佐川のクラスはお化け屋敷のようだ。お化け屋敷か....怖いの苦手なんだよなぁ。引き返すか。
「杉山!!」
声を掛けられたので後ろを振り向くと佐川がいた。
「佐川、その格好は.....」
「ああこれ?ヴァンパイアのコスプレ似合う?」
「あぁ.....似合っているぞ」
「そう....」
可愛いというか色っぽい.....黒タイツがとてもいい。いかんいかん。友達によこしまな気持ちを向けるな。
「佐川は今何してるんだ?」
「私は今から休憩。杉村も?」
「まあそうだけど」
「だったらさちょっと付き合ってよ。ちょっと気になるクラスがあってね。」
「別にいいよ。俺も暇だったし。」
「おっけーちょっとクラスの子に交代してくるから待っててね」
「了解ですー」
ん、ちょっと待ってよ。これっていわゆる文化祭デートというやつですか?いやいや佐川がそんな気持ちで誘ってることはわかるが他者から見たらデートやん!!意識しちゃうよー!落ち着けこういう時は親の顔を思い出したら落ち着く.....ああ落ち着いたわ。
「お待たせーそれじゃ行こっか」
「お、おう」
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