特殊な刀を操る半妖の少女と現代からの転生者である男の娘の巫女が織りなす、明治妖奇譚!
登場人物ふたりがとにかく、魅力に溢れています。男の娘のつぐみの可愛さと、たまにみせる男らしいたくましさにきゅんときました。
むだがなく臨場感のある文章のおかげでふたりの活躍ぶりが活字の枠を飛び越えて、映像になって伝わってきます。妖との戦いの場面などは読んでいて、手に汗を握るほど。
和風ファンタジー漫画の王道をしっかりと踏襲しているため、ひとつひとつの設定は奇抜ではありませんが、そこに新たな要素を加えることで、既視感のない新鮮さを見事に演出しています。
特に素晴らしいのは作者様の日本神話や伝承にたいする造詣の深さが伺える設定の深さです。刀の解説のあたりなんて思わず膝をうちました。
某和風少年漫画の系列が御好きな御方には間違いなく刺さるはず!
ぜひともこの世界観にどっぷりと、はまっちゃってください!