兄弟みんな別分野の転生者《てんさい》だから、最弱な私は牧場でも開いときます

　その日、凄まじく変わった夫婦の元に、第三子となる次女レヴィ・モータルが生まれた。
　彼女は産声を上げたその日から、大人の思考を持つ所謂《いわゆる》、転生者だった。
　彼女がお決まりのように、知らない天井だ、誰かが泣いている、誰だろう、なんて考えていたところ、上の兄姉がやってくる。彼らが言い放った言葉から、私の第二の人生が幕を開けた。
「お前いつ死んだ？」
「うにゃ！？（いきなり死んだってなに！？　え！？　誰よ、あんた！？）」
「ベルフ、言い方ってものがあるだろう……」

　これは、とある凄まじく変わった夫婦の元に生まれた兄弟達の物語。
主人公級のスペックを持つ兄弟に挟まれて、異世界の中でも意味不明な人間やめてるんじゃねレベルの両親やら叔父を持ち、四方八方から襲いかかってくる衝撃によって…続きを読む