第3話友との再会
大宮駅の改札で真っ先にまっていたのは、やや茶色ががった天然パーマの腰まである髪をふたつのみつあみに編んだ愛子。
一人っ子で血液型もB型という甘えん坊かつマイペースな子である。
今も理子と安心し、トイレにかけだした愛子に微笑んでいると、今度は理衣が来た。
理子と理衣名前も似ているが、あんまり大学への進学率が高くない高校なのに、お互いに大学に受かったこと。
理子は本来は明るく元気なのだが、緊張しいだったりして、内向的に見られやすい上に、今回みたいに、四人も集まると空気を読み、他の三人に合わせるので、口数が少ないが、理衣は無口で、口が重たく一番四人の中では大人っぽい。
そして、愛子も戻り、愛子がしゃべるドラマの話しに、ジャニーズにだけは饒舌になる理衣が楽しそうに話してると、へらへらと笑いながら弓子がやってきた。
弓子は他の三人も150センチ台と身長が低いが、140センチ台と更に小さく、またぽっちゃりとした体型を気にしている。
しかも、彼女のコンプレックスはそれだけでなく、ピアノの腕は校歌のピアノ伴奏をするほどに、上達で学力も国語で赤点すれすれ以外は、好成績なのだが、得意の英語でも模擬試験になると理子と理衣に負ける。
しかも、弓子は授業中急に怒りだす、笑いだすの変なところがあったり、先生に対してもため口でしか話せなかったりして、各教科担当者の覚えは悪く、よく理子のように、楽しそうに教科担当者の顔見て、相づちをうつとか授業中過ごせないのかとか
理衣のようにコツコツと努力することができないのかなど、叱られたし、母校では教科担当らの信任がないと大学の内申書は発行できなく、
よく大学出の両親を自慢していた弓子は専門学校しか選択肢がなかった。
今もへらへらと笑いつつも、彼女のことを知的障害者じゃないと気にしている弓子のお母さんが途中駅まで迎えにくる時間を気にして、一人でぶつぶついっている。
とても個性豊かな四人だが、会えたら、全員制服は着てないのに、数ヶ月前の空気に戻る。しかも、女子だけに、全員お化粧など、ナチュラルでなく背伸びしているのにだ。
弓子が理子の理衣の大学での生活の話題にイライラしている他は順調だったのだが、マイペースな愛子がネイルの色選びに悩んでしまい、弓子が帰宅時間前に行く予定のカラオケの時間がなくなってしまった。
そのことに弓子がきれて大泣きし、空気をよめる理子が、弓子をつれて館内のベンチへつれていった。
ともかく、理子も短気だし、こころのなかではマイペースな愛子も泣きわめく子供のような弓子もそして、空気を読み、いいこぶりっこして、面倒をみている自分自身にもこの時は腹がたった。そんな理子がボランティアしたり、心理学と諺から優しさを達観できるようになるのはまた違う話しであるのかも知れない。
ともかく、最近持ったマイ携帯電話から、弓子の家に電話かけて、愛子の許可の元、事情を話し少し早いがむかいに来てもらう依頼をし、疲れた理子も一緒に帰宅し、途中駅の改札まで、弓子をつれて、改札の外のお母さんにお辞儀しながら、弓子の背中を押す。
そして、疲れたまま家路を目指す。こころのなかでは大変だけど、大学の方がいいやと思いながら。
しかし、この時の理子は知らない。専門学校を出て引きこもりになる弓子が精神をやむ20数年後に、理子と愛子も精神をやみ、理衣だけに自分の土台がちゃんとあったということを…
制服の頃を過ぎても 紗里菜 @sarina03
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