ひたすら不気味を置かれていく

お話の疑問や伏線、課題は回収した方がいいというのが基本的な創作のルールだとして(もちろんここら辺は作品にもよるんだけど)、ホラーだけはある程度投げっぱなし、未解決の方がジャンルとして面白くて、そのルールが成り立たないんじゃないかなぁ。って常日頃から思ってたんですけど、そんな考えを立証してくれるような短編です。

といってもある程度の謎解きと解答はある感じのお話もあって、私がもっと察しが良かったり知識があったら自力で(ある程度の)正答に気づけたのだろうなぁと思うとくやしくもあったり。(コメント欄解説がありがたかったです)

サラサラッと読めるので不気味な空気を楽しむだけでも面白い作品だと思います。個人的に好きなのは「埴山 光 享年25歳」(一応希望は通ってるんだな)、「消息不明」(なんでペットショップ?って疑問から色々想像しちゃう)、「宝田 賢人 消息不明」(不謹慎だけど全体的に激安な値段と中身入りのアレで笑ってしまった。家……安いな!?)

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