セッションの成功とは？失敗とは？

セッションの成功とは？失敗とは？

セッションをする際、参加メンバーの間にモチベーションの温度差や、プレイスタイルが違いすぎるとそうしたギャップによってセッションの進行を妨げることがある。

これはとある失敗を例に以前説明したが、今回はギャップを通してセッションの質が上がる場合について語りたいと思う。

とはいえ、今回の企画のテーマは失敗談である。

なので先にどういった失敗をしてしまった話なのかを先に明かしておこうと思う。

＜仲間と協力プレイをするつもりが、ラスボスになってしまった＞

「Life goes on～人生は続く～」というCoCのシナリオがある。

参加PLは四人。

このシナリオで僕が持って行ったキャラクターは「人嫌いな死体検視官の女医」というものだった。

かなり尖ったキャラクターではあったが、PCの中に「誰とでも友達になろうとする心優しい青年」がいたため、つんけんしつつも協力して物語を進んでいくという、そこはかとないエモさを匂わせていた。

いろいろな事件が起こり、それを乗り越えてPC達は絆のようなものが芽生え始めた頃に、クライマックスが訪れた。

そのとたん、それまで協力していたPCの間に亀裂が生まれた。

シナリオのギミックをどうするかという話し合いで、僕の女医と優しい青年の主張が真っ向から対立してしまったのだ。

とはいえ、それぞれPLとしてはこの対立はアリで、かなり楽しんで口論ロールプレイを楽しんでいた。

二人の対立する男女、そして残りの二人の意見こそがセッションを左右する。

これこそクライマックスにふさわしい構造と言えるだろう。

最高にエモい状況である。

だが、二者が対立しどちらか一方を選択しなければならない場面。

選ばれなかった方はどうなるだろうか。

苦悩に苦悩を重ねた結果、残る二人は心優しい青年の意見に賛同し、女医は倒すべきラスボスにジョブチェンジし、3対1でタコ殴りにされることとなる。

最高にエモいセッションではあったが、PCとしては人間不信に拍車がかかるエピソードであった。

PLとしては満足いく結果でも、PCとしては苦い失敗談がログとして残った話であった。