平行線

このまま時間が過ぎたって

進みも戻れもしないのは

分かってるのに

身動きが取れない二人


本当は分かってる

君の手を取れそうだってこと

でもね

もしそう出来なかったら

明日からどう生きればいいか分からなくなる


いつか君の隣に

自分じゃない誰かが居て

笑っていたら、なんて考えたら

ほら燃えるような嫉妬だけが

想像の君を焼き尽くすくらいに秒で膨らむ

こんな醜ささえ引きずって

どうしようもなく今日も平行線



手を繋ぐまで

朝まで飲み明かすまでなら

ここまでなら大丈夫だと

友だちごっこを重ねて


本当は分かってる

君の手は取れないんだってこと

でもね

もしずっと二人でいられたら

きっと生きていく不安が無くなる


いつか君の隣に

自分じゃない誰かが居て

笑っていたら、なんて考えたら

しょうがないとか言って泣くんだろう

踏み出せなかった後悔がきっと秒で膨らむ

こんなことまで思い詰めたって

どうしようもなく今日も平行線



SNSをスクロールしたら出てきた言葉


『付き合ってないけど

誰にも取られたくない人』


君じゃん、って思った

君が自分にとってどんな人か分かった



いつか君の隣に

自分じゃない誰かが居て

笑っていたら、なんて考えては

そんなこと無いよ、って触れた

手を腕を引かれ

平行線は今日でおしまい

これからを二人で生きよう

今この時から始めよう


いつか、いつか、そんなことばかり

空回ってた二人

もう誤魔化せない、させない

大切だから

二人で生きよう

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風のように流れる詩集 あおいたくと @blacktact

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