厚顔無恥の飴(140字小説)
塩塩塩
厚顔無恥の飴
男の顔は金太郎飴だった。
「嗚呼、何と私は美しいのだろうか」
男はナルシストで鏡を見過ぎた為、顔に鏡ダコが出来たのだ。
それが男の面の皮を厚くし、金太郎飴顔を作り上げていた。
恥ずかしげもなく肥大した男の顔は、しかしどこを切っても甘いマスクとは言い難く、蟻さえ見向きもしないのだった。
厚顔無恥の飴(140字小説) 塩塩塩 @s-d-i-t
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