第31話、増えた家政婦とイースさん
ミコさんに金属の棒を貰った。使うとどうなるのだろう?
明くる朝、僕達は常時ある狩猟の仕事に向かった。街の台所事情は家畜を育てているけど魔物の肉の方が高く買ってくれる。あまり人気が無い肉でも最近出来た川辺のダゴンの教会で買ってくれるそうで入信した斥候のレンが教えてくれた。何でもそれで彼等信者の徳が積めるそうだ。
教会でどんな獲物も買い入れ、それを捌いて肉や皮や骨や内臓に解体して各々の職人に譲っているそうだ。
これで元々捨てていた肉も売れるので良かった。イースさんによれば獣の餌になるし病気の元になるそうなので穴を掘って埋めていた。これで楽になる。
森で狩って教会に運び入れ、そのまま教会に泊まるを2回繰り返す。
そして3日目は疲れて来たので昼過ぎに狩りを終え教会に獲物を納めた。昨日までの獲物の肉を取り分けてもらい軽い足取りで帰宅する。
うちのエルフも沢山光線銃を撃てて満足したようです。人間の僕達は良い肉が沢山食べられそうで嬉しい。
「ホルモン ノ 研究ヲ シタイ、コノ肉ハ新鮮デ トテモ良イ」
イースさんは獲物の内蔵を別けてもらっていた。料理の練習をするのかな?
そんな僕達はお土産の肉を持って屋敷に帰った。
「お帰りなさいマセ」
「「「……」」」
扉を開いて屋敷に入るとミ=ゴ人の家政婦さんが4人に増えていた!
肩掛けを掛けているのがミコさんだとして、他にも少し小さいのと少し大きくて皮膚が固そうなのか2人。本当に呼び寄せたんだな。
「連絡もしないで帰ってきたけど、夕食は間に合うかな?」
「大丈夫デス、ユゴスの科学力に任せて下サイ」
「
今回の狩ったり買った鳥肉や獣肉や魚を手渡す。あれやこれやで全部で20キロくらい?
それをミコさんの触角がピカピカ光ると後ろのミ=ゴ人の家政婦さんが軽々と受け取って台所へペタペタと運んでいった。
「すみません、まだ人間の言葉を話せないのデス」
「ミ=ゴ人だから人間の言葉は難しいのでしょう?」
僕もエルフやドワーフや魚人の言葉を覚えるのは大変そうだもの。
「器官を作れば改造は簡単デスネ」
「
「良く判らないけど、そうなんだ」
すぐに覚えられるという事なのかな? ミ=ゴ人は優秀だな。
「それにしても呼び寄せるのが早かったね」
「機械を設置する場所を頂けたので培養槽がすぐに造れマシタ」
「
「後は私の身を分けて速成培養シマシタ」
「
見た目で性別が判らないけど、人間の言葉にすると血を分けた姉妹なのかな?
「あまり急いで人間の言葉を覚えなくても大丈夫だよ、それまではミコさんに指示や通訳を頼むから」
僕は新しい家政婦さん全員に人間語で挨拶と握手をした。やっぱり皆のハサミは温かかった。
イスの偉大なる種族の冒険者の機械はピピピピと鳴る。僕とイースさんの冒険記録。 メメント・モリ太郎 @super-pinch
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