外伝 ○○○○記念館 展示室


初めて君にあてる手紙が、このようなもので申し訳ない。


君と過ごしたあの日々は、僕にとって一生の宝物になった。


夏祭りに行った時に渡しそびれた簪と、僕の全ての蔵書を君に送りたい。

それと、仕立てた浴衣は棺に入れて欲しい。あちらでも着たいからね。


最後に、僕は君に恋をしていた。










《説明文》

当時この建物に住んでいた小説家、○○○○が、××氏へあてた遺書。

遺稿とは異なるしっかりとした筆跡が想いの強さの現れではないかと言われている。


××氏寄贈

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

先生と私 フィーネ @ayaka_fine

★で称える

この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。

カクヨムを、もっと楽しもう

この小説のおすすめレビューを見る

この小説のタグ