第4話 12月4日 ツリー

「ねえ、こうちゃん。ツリーはできるだけ大きいのにしよう」

 さつきは機嫌よさげに俺に言った。


 手には大量のおむつを持っている。

 これ以上荷物は持てないんだがなぁ。


「好きなのでいいよ。でも別に小さくていいんじゃない?」

 転勤族だし、できるだけ荷物は最小限で、といったのは自分じゃないか。

 そう思ったが、俺は口を挟まなかった。

 これでも日々学んでいるのだ。



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