日常にぬるりと忍び込む不穏、触れてはならぬ、決定的な何かが起こることへの不安と焦燥。そして高まる不安は、叔父というトリックスターの存在でそのまま宙吊りにされる。字義通りのサスペンスに満たされたそれは、内田百閒を彷彿させる。
このレビューは小説のネタバレを含みます。全文を読む(213文字)
じんわりと染み入る心地よい、恐ろしさ。表現が巧みなのと、叔父さんのなんともいえぬつかみどころない口調とテンポのいい会話にすっと引き寄せられます。描写がごく丁寧ではありますが、比喩表現がとても…続きを読む
薄ら怖いけど可笑しみを感じる作品です。ひょんなことから叔父の所にやって来た主人公が体験する、怪談や得体の知れないモノが満載で、凄く好みの作品でした。作中で語られる怪談の面白さをより引き立てるのは…続きを読む
東北を舞台に、日常の中に気づけば入り込んでいるような怪異が語られます。派手な演出で怖がらせようというわけではなく、淡々とした調子で進んでいき、どの話もとても面白いです。また、生活力皆無の叔父さん…続きを読む
もっと見る