日常にぬるりと忍び込む不穏、触れてはならぬ、決定的な何かが起こることへの不安と焦燥。そして高まる不安は、叔父というトリックスターの存在でそのまま宙吊りにされる。字義通りのサスペンスに満たされたそれは、内田百閒を彷彿させる。
このレビューは小説のネタバレを含みます。全文を読む(213文字)
東北の片田舎、夏の原風景のような一軒家で同居する、片付けができない叔父と大学生の甥の日常には、常に怪異の影がちらつく。悪人が入ると災いの起こる蔵、見る者ごとに姿を変える佳人、ロバのような足跡を残…続きを読む
東北を舞台に、日常の中に気づけば入り込んでいるような怪異が語られます。派手な演出で怖がらせようというわけではなく、淡々とした調子で進んでいき、どの話もとても面白いです。また、生活力皆無の叔父さん…続きを読む
多すぎず、少なすぎない文量でしっかりとした怪談物語が読めます!怖さも凄い怖いわけではないので、読みやすいと思います!!
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