日常にぬるりと忍び込む不穏、触れてはならぬ、決定的な何かが起こることへの不安と焦燥。そして高まる不安は、叔父というトリックスターの存在でそのまま宙吊りにされる。字義通りのサスペンスに満たされたそれは、内田百閒を彷彿させる。
東北の片田舎、夏の原風景のような一軒家で同居する、片付けができない叔父と大学生の甥の日常には、常に怪異の影がちらつく。悪人が入ると災いの起こる蔵、見る者ごとに姿を変える佳人、ロバのような足跡を残…続きを読む
じんわりと染み入る心地よい、恐ろしさ。表現が巧みなのと、叔父さんのなんともいえぬつかみどころない口調とテンポのいい会話にすっと引き寄せられます。描写がごく丁寧ではありますが、比喩表現がとても…続きを読む
多すぎず、少なすぎない文量でしっかりとした怪談物語が読めます!怖さも凄い怖いわけではないので、読みやすいと思います!!
カクヨムの傾向としてライトノベル的な簡単な文章が多い中、とても文学的な表現をされているのでどのお話も読み応えがあり純粋に面白いです。何故もっと評価されないのか不思議です。
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