チート野郎の伝説記!!空虚にて終わりを告げる

アホ

第1話

錆びたマンションに現型を残さない車、折れた高層ビルに転がる腕の骨。まさしく世紀末と呼べる世界と化した日本の惨状を目の当たりにした俺は魔法陣に召喚された道路の真ん中で呟いた。

「え?何があったの」

俺は親の安否を確認をするためもはや日本と呼んでいいか分からない世紀末の世界の片隅を歩いていた。

なんか途中に黒く変色した犬や、めっちゃでかい猫に襲われたが異世界で培った戦闘技術で撃退をし、どうにかなった。

険しい道のりと化した道路を進みようやく自宅を見つけた俺はなんか変な生物を押し潰されいる家を見つめた。


「なんかいんだけど」


他の家はかろうじて家とわかる程度の現型を残していたが何故か俺の所だけブッサイクな謎のモンスターに押し潰されていた。

えっ?何の嫌がらせ

せめてさっき猫にしろよ

見た目は猫と呼べる生物を思い出し俺はそう思った。

あと人一人にも出会わなかったんですけどー

俺はその事実に日本に戻ってきた事を後悔しており、この惨状が広がっているのならあちらの世界に残ってクソの王族と戦ったよ?と思っていた。


「キラるんも死んでんのかな」


日本で人気だったモデルキラるんの大ファンだった俺は死んでるかもしれないと思い至り悲しみを覚えた。


「サイン貰うために頑張ったのに」


異世界の生活でもそれを支えにして魔族という脅威に勇敢に立ち向かい多くの人を救ったのだが、それすら無意味に感じてきた。


「抱いとけばよかったな」


異世界法則の例に漏れず俺はあちらではめっちゃくちゃモテた。しかもみんな可愛かったが日本に帰ることを決めていたため、遺恨を残さないようにめっちゃ我慢した。それすらも無意味となった。


「あぁ帰りてぇーバチくそ命かけた戦いにもどりてぇー童貞捨ててぇー」


俺は異世界に未練を残さず頑張ってきたが今めっちゃ沸いてきた。

異世界に戻りたい。

俺は深い悲しみを背負ったままブサモンを

聖剣を取り出してぶった斬った。


「ふー件落着かな」


俺はブサモンに八つ当たりをして食料を探しにその場を後にした。






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