仲間が出来た編
1 新しい仲間はシープ
「似てる!というかそれ!」
蓮がカバンの中からこの前拾った短剣を取り出して見せると、少女は短剣を目にして大声を上げると、蓮に問い詰める。
「そ、それどこで?」
「冒険者登録のテストの時に森の前で拾ったんだ。話を聞いてまさかとは思ったけど本当にあってたな。とにかく見つかって良かったな」
蓮は短剣を少女に渡すと少女は短剣を受け取ると大事に短剣を抱いて、蓮に感謝の言葉を述べる。
「見つかって良かった…… 本当にありがとうごいます」
「もうなくさないようにしておけよ」
「はい。絶対に……」
「えーと、それじゃあ無事短剣も見つかったことだし、冷めちゃうから食べるのを再開しよっか」
「はい!いただきます!」
そして四人は夕飯を再開し、談笑をしながら夕飯の時間は過ぎていくのであった。
夕飯が終わり、結局今日は蓮と少女は部屋も余っているということで牧場主の家に泊まる事になった。
蓮は夕飯の後、夜風に当たるため一人外に出ていた。
「あの……」
蓮が石の塀に腰掛け物思いにふけっていると後ろから声が掛けられ、蓮は声がした方向を振り返る。
そこにいたのは短剣の少女であった。
「横良いですか?」
「良いぞ」
「失礼します」
少女は蓮の横に座る。そして少女は蓮に話しかける。
「本当に見つけて下さってありがとうございました。あなたが見つけてくれなかったら絶対に見つけられなかったはずです」
「さっきも言ったけどなくさないように気をつけておけよ」
「はい。もう絶対になくしません」
すると少女は蓮に尋ねる。
「そういえばお名前聞いても良いですか?聞くタイミングを逃してしまって」
「そうだな。自己紹介をしてなかったな。俺は久城蓮だ。呼び方は好きに呼んでくれて構わないぞ」
「クジョウレンさん…… 珍しい名前ですね。それじゃあ……レンって呼んでもいいですか」
「いいぞ」
「分かりました。それじゃあ次は私ですね。私はシープって呼んでください」
シープは丁寧にお辞儀して自己紹介をする。
「シープか。それじゃあシープ」
「どうしました?」
「敬語は無しで良いだろ。別に俺たちそこまで年が離れているわけではないんだから良いだろ?」
「……そうだね。それじゃあこんな感じでしゃべるね」
「ああ、そっちの方がこっちも気が楽だ」
そしてシープは蓮に尋ねる。
「それでさ、レンは冒険者なの?」
「ああ、そうだな。今日なったところだ」
「え?今日?」
蓮の言葉にシープは首をかしげているが、蓮は当たり前のことのように話す。
「今日の昼に登録のテストを受けてきてそのままこの依頼も受けた感じだな」
「す、すごいね…… それじゃあどうしてレンは冒険者になったの?」
「実はな俺も探し物をしていてな……」
「探し物って何?」
「実はな」
蓮は自分の武器が最強武器だということを言っても問題ないと感じてシープに最強武器をなくしてしまったことについて話す。
「俺も前の仲間からもらった武器を落としてしまったんだ」
「レンもなんだ」
「それで探すために必要な金を稼ぐために冒険者となった訳なんだ。冒険者だったらギルドがあれば依頼を受ける事が出来るからな」
「それじゃあこの依頼が終わったらもう出るの?」
「いいや、まだ金もそこまで貯まってないから少し貯めてからだな」
するとシープが蓮に言う。
「それじゃあさ、私も一緒に行って良い?」
「一緒に?」
「うん。これを見つけてくれたんだから、私も何かレンに恩返しをしたいの。だから私も手伝わせてくれないかな?」
真剣な目をして離すシープに蓮は少し申し訳なく思いながら話す。
「その心は嬉しいけど、すぐに見つかる物じゃないんだぞ。どれくらいの時間がかかるのかも分からない」
蓮自身も武器の場所は分かっていない。砂漠の中から目的の砂粒を見つけるような途方もない事をしているというのを気づかせようとシープに話す。
しかしシープは未だに決意に満ちた表情で言った。
「私にとってこの短剣がとても大切な物と同じようにレンにとっても無くした武器は大切なものなんでしょ?」
「まあ、それはそうなんだが…… やはりそこまでやってもらうのは」
「良いの。私がやりたいと思ってやっていることなんだから。お願い、ついて行かせて」
蓮もシープの好意はとてもありがたい。一人でよるよりも仲間がいた方が良いというのはこれまでの冒険で時間していることだ。一人で無理な事でも二人であれば切り抜けられる事が出来る。
「お願い」
「……分かった。それじゃあ頼んでも良いか?」
蓮はシープに押し切られてしまった。シープは嬉しそうに返事をする。
「うん!それじゃあこれからよろしくね」
「ああ、これからよろしく」
二人は互いに笑みを浮かべながら握手を交わすのであった。
突然ですが、最強武器無くしました 蓮悠介 @mametaro32
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