第21章〜不安〜

第21章〜不安〜


約束の10日が経った。


俺は武具店の前で待っていた。


・・・・・・


30分待つと、遠くから依頼人の6人がはしゃぎながら走ってきた。


「お待たせしましたぁwwwww」


「KIDさぁ〜んwwww」


「キャッキャwww」


相変わらず俺を差し置いて勝手に騒いでいる・・・


「君たちの武具を買うためにお金集めたぞ。」


「えぇ!!ありがとうございますぅww w」


「すごーいwww」


そして真っ先に6人は中に入って行った。


俺も後に続いた。


俺も店に入ると。


たくさんの武器や防具が並べられているのを確認した。


・・・・・


武具の購入が完了した。


俺は6人それぞれに防具と武器を購入した。


あれだけ集めた大量のお金はあの子達のワガママにより一瞬にして消し飛んだ。


貯金はもうほとんど残っていない。


でも、これでいいんだ。


新しい装備にウキウキしているミウがニヤニヤしながらこっちをみた。


「じゃあ明日はダンジョンですねwwwww」


「明日?さすがに準備が・・」


「KIDさあ〜んならできますよねぇwwwじゃあ明日の10時にここ集合でwww」


タッタッタッ


6人ははしゃぎながら去っていった。


また言葉を遮られ話が進んでしまった。


俺は頭を悩ませながら街を歩いた。


・・・・・


夕方、市街のベンチで座りながらふと男は思う。


先程手に入れた新聞を広げ、スクープを確認する。


「!?」


俺の目に止まったスクープがあった。


【号外 魔王軍のスパイである冒険者。消息不明。】


おそらく魔王軍のスパイというのはあの日魔王軍の言いなりになり盗みを働いていたひわんに違いない。


俺は読み続けた。


【先日、事情聴取を受けていたスパイと思われる冒険者が檻から急に姿を消した。見張りも付け完璧な防衛体制であるにもかかわらず一瞬にして姿を消した。】


俺はベンチから立ち、すぐさま宿へ戻った。


・・・・


宿に付き、俺は真っ先に電話をかけた。


プルルルルルルルルルル


電話が鳴る。


・・・・


通話を終えた。相手はひわんの事情聴取を担当していた冒険者協会だった。


冒険者協会いわく監視環境も万全で檻の中に入っていた状態で一瞬にして姿を消したらしい。


抜け出したような形跡もなく、能力封じの魔法というものもかけていたらしく、消えたのは不思議と言われている。


俺は謎に思いながらも出発の準備をしていた。


第21章〜END〜



























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