病弱な妹の寿命を延ばすために、兄は忘れられた旧神と契約をかわす。
行われる蝋燭の儀式と、破られてしまう禁忌。
そして下された「死より重い」ペナルティ。
はい、どこからどう見てもバッドエンドです。本当にありがとうございました。
モチーフとなった伝承からして悲劇的結末なのですから、何人もその運命には逆らいようがないでしょう。
いやー、残念。我々は主人公の破滅を噛みしめながら物語を教訓として…おや?
そう、この作品はそこからが本番なのでした。タグに燦然と輝くハッピーエンドの文字が並々ならぬ作者さまの自信を物語っています。驚いたことに、この話は「決められた破滅の未来」を「主人公ではなく」作者さまが「運命をねじまげる剛腕」でもって塗り替える娯楽作品なのです!
いったいこのドン底からいかなるハッピーエンドが貴方を待ち構えているのか?
ちゃんと筋が通っており納得できるオチなのが実に見事です。
怒涛の逆転劇を楽しみたい貴方へ、おススメです!