第13話 笑顔、再び

私は今、どこにいるかと言うと、外にいます。もっと詳しくいえば、騎士たちの訓練場に居ます。…女王様と一緒に。

どうしてこうなったのでしょうか…。

時間が戻せるのなら、他の国に行きたい!


───数時間前


私は、アルヴィン王子と、エドウィン王子に挨拶を終えたあと、ノエルさん、シアさん、アレックさん、レイと一緒に魔力を測定しに部屋を出た。


その時、ちょうど入れ違いで女王様が私に会いに来たそうだ。

私たちは気づかずに、魔力測定をする部屋へといった。


部屋の中央にテーブルがあり、その上には、魔力測定に使う道具が置かれていた。見た目は、コンビニなんかにある、半円方の監視カメラに似ていた。

その上に手をかざすだけでいいそうだ。


「アヤネさん、いいですか?合図とともにかざしてくださいね。…いいですよ。かざしてください。」

「はい。」 ブォン


【種族】人族 【名前】アヤネ

【年齢】8歳 【レベル】1

【HP】400/400

【MP】800/800

【攻撃力】400 【防御力】560

【俊敏】480 【知力】650

【属性】火 水 風 土 光 闇

【称号】水の神の加護

【従魔】レイ(フェンリル 聖獣)


「「「…。」」」

無言なのやめて欲しいわ…。

そんな変な空気の中、始めに声を出したのはノエルさんだった。


「…アヤネさん。どれも平均値より高いです…。しかも、加護まで。魔法の才能がありますね。凄いです。」

「あ、ありがとうございます。」


こんなに褒められたのはいつぶりか。

すごい心地が良かった。

次に、シアさん。


「アヤネさん、おめでとうございます。属性が全部使えるなんて、凄いです!」

「そうなんですか?ありがとうございます。」

「アヤネ…。すごいな。おめでとう。」

「ありがとうございます。魔法使えるように、がんばります!」ニコッ

「「「くっ…。」」」

【くくっ…。】

「えっ!?み、皆どうしたの!?大丈夫?どこか痛いんですか!?」


急にみんなが顔を手で覆ったので、(レイは片手で顔立ちを隠している)

顔が痛むのかと慌てていると、

「大丈夫だ…。可愛さにやられただけだから。」

というノエルさんを中心に、シアさんとアレックさん、レイが勢いよく頷いていた。

「あ、な、ならだいじょうぶですね。あんしんしました。」


急だったため、ビックリしていつものように話してしまったが、誰も気づいていなくて良かった。

やっぱり笑顔には気をつけよう。

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異世界転生〜モフモフのために頑張ろうと思います〜 @oha

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