エピローグ「花嫁は輝いているか?」

「健介君、ほら、春花とっても可愛い」


「隣の男は気に食わんけどな……」


 春花は大人となり、いけすかない男の隣、真っ白なウェディングドレスを着て誓いの言葉を口にした、春花と奏多が挙式の当日まで俺に秘密にしていた激可愛いウェディングドレスでだ(春花の方が可愛いけどな!)。


「健介君は次の人を待てたんですか?」


「ふん、いくらでも良い男が現れるまで待ってやったさ!」


 俺が奏多を車椅子から見上げると奏多は肩をすぼませクスクスと笑いそのあと耳元で囁いた。


「きっと健介君なら孫の顔も見れますよ」


「当然だ、パパは家族の為なら頑張れる人なんだからな!」



 俺は息苦しさも無視して口角をひきつり上げた、家族の為なら何時でも笑えるくらいには頑張るのがパパの勤めなのだ。

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黒猫とチェスを指す 山岡咲美 @sakumi

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