ああ、小・中学校の国語の教科書に、こんな詩作品が載っていたなあ、と懐かしさを喚起してくださる、温かい作品です。語り手の感じている楽しさや一抹の寂しさといったものが、手に取るように伝わってきます。『惜しい!』と感じたのは、本文中に『秋』という単語があったこと。悪いことではないのですが、せっかく『秋の音』という題名なのですから、本文には『秋』という単語そのもの抜きに、「ああ、確かに秋だなあ」と感じさせていただけるとより素晴らしかったと思います。虫の音や様々な擬音語の使い方が巧みだと思われたので、ちょっと欲を出してしまいました(笑)
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