キメラの子【短編】

私は彼女の制止を聞き入れることもなく、その曲を流した。
すると結菜の身体から無数の悲鳴が聞こえてきた。
これは比喩でもなんでもなく、文字通りの意味でだ。
彼女の身体は文字通り悲鳴をあげた。

そしてその身体が弾けるように四方八方飛び散ってた。
結菜の口は力ない感じでこう言った。

「ーーー止めて」

私はその瞬間、自分が大変なことをしてしまったのだと気がついた。