第8話
真夜中のサーカス。
檻の中は、安らかな静けさがあった。
まるで、天使が隠れて遊んでいるかのような静寂。そんな中、ルーナがエリーゼの流れる血を舐める音だけが微かに聞こえた。
エリーゼの白い肌は、ルーナの爪と、牙で、ボロボロになり、周りには真っ赤な血が広がり、食い散らかした臓器が散乱していた。
エリーゼの血を美味しそうに舐めた後、ルーナは幸せそうに、彼女の腕の中に顔を埋めて眠りについた。まるで、初めて抱きかかえられた、あの日のように。いつもと変わらない明日を、待ち焦がれる子供のように、安らかな顔で。
おやすみなさい。
月が見ている 荒瀬 悠人 @arase_yuto
★で称える
この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。
カクヨムを、もっと楽しもう
カクヨムにユーザー登録すると、この小説を他の読者へ★やレビューでおすすめできます。気になる小説や作者の更新チェックに便利なフォロー機能もお試しください。
新規ユーザー登録(無料)簡単に登録できます
この小説のタグ
関連小説
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます