鬱々教師と日常②
「ああ、だめだ……やっぱりチョコ一個じゃ一時間が限界だ……」
そして職員室が遠い。十分間の休憩時間で、2階の職員室に戻って授業に合わせて装備を変更、またこの4階に戻ってこなければならない。
きっと職員の健康増進のためにわざとこんな仕組みになっているのだろう。ありがたい職場だ。ホワイトだ、教員は真っ白。
そんなことをぼんやり考えながら歩いていたせいで、目の前を並んで歩いてくる生徒に気づかなかった。
「おわっ!?」
「おっと!?」
ぐるんと一回転、ステップを踏んで衝突を回避する。癖なんだよな、人避ける時、回っちゃうの。
それを見ていた女子生徒たちの呟きが聞こえる。
「今、回ったね」
「うん。回った回った」
「……なんか、藤島先生ってかわいいよね」
「ああ、わかるわかる」
いや、かわいくはない。
鬱々教師と死にたいJK 安部乃刈菜 @abenokarina
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