第1話 迷走する殺人事件

「東京創元社×カクヨム 学園ミステリ大賞」応募作

Stray Brain 〜迷走する脳〜

https://kakuyomu.jp/works/16817330659849711175

作者 雨 杜和

第6章

第1話 迷走する殺人事件

https://kakuyomu.jp/works/16817330659849711175/episodes/16817330660967320641





※誤字脱字・構文など

> 午前七時前、ヒマリは誰もいないと思った教室でジニを見つけた。窓際の席、頬杖をついて外を眺める姿は一幅の絵を鑑賞するようだ。

⇒この書き方だと「ジニが頬杖をついて外を眺める姿」が「まるで一幅の絵を鑑賞しているように見える」ということになります。つまりジニが絵を鑑賞しているように見えるわけです。

 もしヒマリがジニの姿を「まるで一幅の絵を鑑賞しているように見える」つまりヒマリがジニの姿を鑑賞している形にするべきなのですが、真意が掴みづらいでどちらが正解かはわからないのですが、もしジニの姿が絵を鑑賞しているようであれば、

>窓際の席、頬杖をついて外を眺める姿には一幅の絵を鑑賞するような感慨を覚える。

⇒とすればヒマリの視点になりますし、

>窓際の席、頬杖をついて外を眺める姿は一幅の絵を鑑賞しているかのように映る。

⇒とすればジニの行動になります。

 まあ原文ではやや説明不足なので、他にも文意に沿った表現をしてみましょう。


> ──まさか、わたしのせいじゃないと思うけど、きっと気のせいだろうけど。でも、なぜか寂しげに見える。抱きしめて慰めてあげたいと思ってしまう。どうしてだろう。

⇒ここからヒマリの心の中が読め、次にジニの心の中が読めるので、大雑把にとらえると「神の視点」になります。ただ、ここでは文章表現上「あえて」やっている節があるので、そのあたりの判断は著者様に委ねます。





※寸評

 いよいよ新章突入ですね。

 ヒマリ視点でジニを見ているわけですが、途中で「ジニの視点」が組み込まれているため、若干面食らいました。

 まあ今のWeb小説だと、読みやすさを考慮してこういった「神の視点」を取り入れることがよくあります。娯楽性が高いですからね。

 本作はジニの視点、ヒマリの視点でまわっているので、こういうクロスオーバー的な演出でもまあ許されるかな。

 選考を考えると、ここはあくまでもヒマリの一人称視点にするべきですし、Web小説としての人気を考えると、部分的な「神の視点」でも「あり」という判断もあります。




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