とある母の独白のような短編です。
母は、息子を獣のように愛する。腹の底からの母性で。
母の苗字は『森上(しんじょう』。
これは作者雨杜和様が今連載なさっている作品のスピンオフです。
母が感じている靄の正体は何なのか?
それは息子から出ているのか? それとも別な所から……?
本編を読んでいると、より内容に合点がいく話です。
本編を読まないで読むと、「この息子のその先が気になる」で本編が読みたくなります。
雨杜和様はこういう陰鬱なミステリーの達人だと思います。
同時にコメディーの名手でもあるのですが……。
その作風の広さにはいつも脱帽しております。
ぜひ、本編も併せてお楽しみください。