ゆっくり読むつもりでしたが、最終話まで読みきってしまっていました。感想が後日になって申し訳ありません。
相変わらず丁寧で美しい文章なので、読んでいて最後の最後まで惚れ惚れとした気持ちになりました。イヴァンといい、キースといい、スノウといい、キャラクターの心情が本当にリアリティがあって、彼ら一人ひとりに思いを馳せながら読んでいました。映画を見終わったときの気持ちいい爽快感があって、しばしぼうっと考え込んでいましたね。
イヴァンの過去の秘密が明らかにされたとき、あまりにも悲しくて救いがなくて辛かったです。それだけイヴァンに感情移入していたんだと思います。戦争と国の陰謀の犠牲になり、娘と妻を失うことになったのは、あまりにも悲劇的ですね。キースが思い出さない方がいい、と言っていたのは単純に消されるからというのもありますが、イヴァンにとっては辛すぎる過去だったこともあるのかもな、とキースの死に様を見ていると思ってしまいます。その後、車の中でスノウを抱いた展開にも、賛否はあるかもしれませんが僕としては納得感がありました。ようやく、記憶というしがらみから開放され、愛を受け入れることができるようになったイヴァンを祝福したい気持になります。でも、一方で、亡くなった妻子のことも頭にちらつきます。彼女たちのことを抱えながら、それでもスノウを抱いた。そこに、あらゆる見方ができますよね。単純じゃないんですよね。愛の複雑さと悲しさを見た気がします。
スノウとイヴァン、二人には幸せになってほしいですね。ディアレストがいること。それがすごく羨ましいです。
ああ、たぶんこの物語に惹かれたのもそこに理由があるのかも。僕には、ディアレストがいないので……。美しいなあと、羨望を抱いた自分がいたのかな。
読ませていただいて、ありがとうございました。レビューかきます。
作者からの返信
浜風ざくろさま
このたびは読了、本当にありがとうございました。こちらこそ感慨深くご感想を読んでしまい、返信が遅れてすみません。
素敵なレビューもありがとうございました。
まずは1本の映画を見終わったくらいの没入感をもって読んで下さったことに感謝申し上げます。Twitterでも申しましたが、長編も短編も、読了後は、映画を見終わった後くらいの感覚を持って欲しいと常に思っているので。それが叶いました。ありがとうございます……!!
イヴァンの過去、失われた記憶の謎。あまりにも過酷だったわけですが、ここには戦争による人間の狂気を込めたくて、そういう事情にしました。仰いますとおり、キースの忠告は「思いだしたら生きてるのさえ辛くなる」っていう思いやりでもあるんですね。彼はきっとイヴァンには全てを忘れていてほしかったと思います。それが叶わなかったけじめとして、自分の生にあのような決着を付けたのだと。彼はどこまでも甘くて、狡く、弱い人間です。
そして、イヴァンがスノウを抱いたこと。死を意識したこのときにあって、スノウの気持ちに応えてやりたい気持ちがあったのは勿論なんですが、彼もああでもせねば過酷な現実に打ちのめされるだけだったのでしょう。救いが欲しかったんだと思います。でもご指摘の通り、自分が死に追い込んだ妻子のことも頭にある。仰るとおり、色んな見方が出来るシーンだと思います。ただひとつ言えるなら、キースと同じく、イヴァンもやはり人間であったということなのではないかと。
ディアレスト。最愛の存在。ざくろさんにはそれがいないとおっしゃりますが、このものがたりを深く読み込んでくれる方は、きっとなにか「愛」というものの複雑さを感じて生きている人なのでは、という感触があります。
「愛」、もしくは譲ることの出来ない「信念」や「信条」。そのために人間は争いと平和を繰り返す。個人レベルで言えば、スノウは愛によって強くなり、イヴァンはそれに救われた。だけどキースは愛ゆえに罪を犯した。愛ってどの立場からどう捉えるかで、その意味も重みもそれぞれ異なる。時には美しくもあり、時にはエゴでもある。そういう人間の一筋縄ではいかない心の在り方を、わたしは書き続けたいのかなあ、と、この作品を振り返るたびに考えております。
長々書いてしまいましたが、ざくろさんにとって、お心に響くものがたりであったことがとても嬉しいです。本当にありがとうございました。
高い文章力と読みやすさに思わず一気読みしてしまいました……!
イヴァンさんが格好良いです…!スノウさんとのやり取りは最初、年を重ねた大人と幼子という感じでしたが、共に過ごす内に大人のやり取りへと変わっていくのがドキドキしてしまいました。
拝読しながらこの二人がいつまでも幸せであれと望まずにはいられませんでした。
この物語は善悪のお話ではなく戦争の、立場が違えば白黒変わる残酷さと、戦争によって変わってしまった人々の生活や思いというものがありありと伝わってくるかのようでした。
何より戦争を美徳として描いていないところが好きです。目を逸らしたくなるような残酷さを真っ向から描き、読ませる物語でした…!
個人的にはアンナさんも好きです...!女性らしい格好良さがたまらないです。
拝読しながらはらはらしていたのですが、二人が共に歩める未来へと続いてとても良かったです。
素敵な物語と出会えて良かったです。ありがとうございました。
作者からの返信
白原 糸さま
『寄る辺なきエトランゼ』に引き続いてこちらもお読みいただきましてありがとうございます!
イヴァンが格好いいとのお言葉うれしいです。これは戦争によって心を凍らせてしまった男女が感情と尊厳を取り戻していくものがたりでもあると思うので、イヴァンもその過程で(アンナとやらかしたり)色々格好悪いところもあるんですけど、その過程がイヴァンとスノウが対等になっていく道筋でもあるので、そんなふたりの幸せを願ってくださったこと、本当に有り難いです。
戦争というか「戦後とは」みたいなテーマの話なのですが、仰るとおり、誰が正しくて誰が悪かったのか、という視点からは意識して離れて書きました。善悪の話ではない、そこを汲み取って下さったのもうれしいです。あと、『~エトランゼ』でもお分かりになったと思うのですが、わたしはどうしても戦争を美徳とするような話は書けなくて。エンタメとして戦争を扱う以上、なおさら、そこには厳しくいたいなと常々思っています。
あとアンナ。彼女はキーパーソンでもあり、格好いい女性ですね。最初はスノウのライバル的立ち位置だっただけに、好きになって下さって嬉しいです。
はらはら楽しんで下さりありがとうございました。
このものがたりが少しでもお心に残りますよう祈っています。
最後まで読ませて頂きました!
今日は文フリ、『ディア・レ・スト』の日でした。
ハラハラドキドキしながらたどり着いたハッピーエンドはいいですね。
スノウのひたむきな気持ちも、イヴァンの不器用な優しさもグッときますね。
最終話には、つるさんの想いや考えがギュっと詰まってますね。
ディア・レ・スト、心に残る1冊になりました。
ありがとうございました!
kanoko
作者からの返信
伊崎夕風さま
このたびは一気に読了いただき本当にありがとうございました!まだ文フリにもお越しいただき感謝申し上げます。
ハラハラドキドキできましたか?苦難だらけの旅だからこそ、最後にイヴァンとスノウがともに歩いてくる光景が沁みるものがたりなのではと思います。
仰るとおり、最終話にはわたしの考える「戦後とは」とか「生きていくこととは」みたいな多少重苦しい問題の考えを、ふたりの口を通して語らせた感じです。わたしにとってはこれが初の長編だったので、今読み直すと、恥ずかしいくらい書きたいことをぶつけた痕跡がある作品です。それだけに大切なんですが。
イヴァンとスノウの旅、いつまでもお心に残りますように。どうぞ外伝もお楽しみ頂ければ幸いです。
はわあああ、めちゃくちゃ好きなラスト!ヽ(;▽;)ふたりとも長い旅お疲れ様でしたあああ!!(数年経ってるけど)
地味(失礼)に生きてきたイヴァンが世間から注目されるのはさぞかし大変で居心地が悪かったと思うんですけど、とにかくふたりが無事に暮らしていてくれて安心しました。宇宙を旅していた時とは違う、地に足つけた生活って夫婦っぽくていいですね♡
さてまじめに書きますと、ふたりの愛の結末はもちろん、よしのさんが描きたかった戦後の物語への答えが示された最終話だったのではないかなと感じました。どんな理由や大義があろうと大勢が死んでしまったことは取り返しようのない事実。それは遺された者がどう懺悔しようと善行を積もうと変わることも、ましてや楽になることもない。真っ黒になったり真っ白になったりもできなくて、ずっとずっと足掻きながら、それでもひとは生きていく――そんな現実を突きつけられたような感じがしました。理不尽であり、でもこれが世界の現実というか“当たり前”なんですよね。ふたりが、自分の行動が高潔だったかとか意義があったかとか確認や理由づけをするんじゃなくて、自分達は色々と愚かなことをしたけれどそれを背負って歩いていこうってスタンスを貫く姿にとてもじーんとしてしまいました。それでこそ人間です。それってやっぱり強くないとできないことですし、本当の意味での存在肯定なんじゃないかと思ったので。うーん、うまく言えない!^^;
困難ばかりだった旅ですけど、最後にはこうしてお互いの“ディアレスト”になれましたね。これから手を取り合って、ゆっくりとたくさん楽しい思い出を作っていってほしいなと思います。外伝を拝見するに、なかなかそうもいかないようですが!笑(こちらも完読しましたのでまた別口で感想お送りしますねー!)
10万字という短い字数の中にこれだけのスペースオペラを展開するなんて本当にすごい。すごいお話でした……(私の語彙よお願い、いるなら今目覚めて)。よしのさんが深くお話を愛してしまうのもわかります。これは良いものだ……!もっともっと有名になりますように。
この名作に出会えた感謝とともに、素敵な物語を書いてくださってありがとうございましたー!!
作者からの返信
文遠ぶんさま
はわわ……遂にここでぶんさんにコメントさせていただく時がきてしまいました。
(今回はいつも以上にクソ真面目に語らせていただきます……すみません……)
名作とのお言葉めちゃくちゃ嬉しく、そしてラストのコメ返信がとてもさみしいです。なぜなら、ぶんさんのコメント、解像度の高さが半端ないだけでなく「ああ、そうだわたしはそういうことをここで書きたかったんだ」と気付かされることがすごく多くて。本当にありがとうございます。
今回のコメントもまさにそれです。戦後のものがたり、これからもずっと続いていく戦後という時代のストーリー、そのなかを主人公ふたりはどう生きていくことにしたのか、という姿を通して「結局は、人間が生きていくのって、そういうことなんじゃないかな」というアンサーを綴ったつもりです。ぶんさんのお言葉で言うと「自分達は色々と愚かなことをしたけれどそれを背負って歩いていこう」ってやつです、まさに。
わたしはなにかと重苦しいテーマを作品にぶち込みがちで、そのことでweb小説界に居場所を感じられずに日々呻いているんですけど、それでもやっぱり書きたいのは「人の業」そして「人間がそれを超えて足掻いて生きていく姿」なんですよね。(お、重い……)この作品は初の長編だったわけですが、それだけにそれをストレートにぶつけた痕跡が今読んでも恥ずかしくなるくらい露わで。(それでも自分は今もエンタメのつもりで作品を書き続けているんですけどw)
でもそういう人間の赤裸々な姿を書くことで、伝えたいのは人間性の否定でなくて、まさに、ぶんさんが仰るとおり「存在肯定」なんです。そこをぶんさんが分かって下さったのが、もう、とてつもなく嬉しいです。ただのラブストーリーでなく、戦争の物語でなく、究極に書きたかったのはそれなんだ、ってところにぶんさんが辿り着いて下さって、わたしにもそれを再確認させてくださって、本当にありがとうございます、としか言葉が出ません。人間の愚かさや汚さを描くことで、「それでも生きていく」いのちやこころの在り方を書きたい、改めてそう思うことが出来ました。
そして、全くの赤の他人だったイヴァンとスノウが幾多の困難を超えて「ディアレスト」になれたことが示すように、ひとを動かすのは結局のところ「最愛の誰かのへの愛」なんだと思います。クサいけど。だからこそ人間は平和と戦争を繰り返すし、個人レベルで言えば、愛があったからこそキースは罪を犯し、スノウは強くなり、イヴァンは生き続けることができた。『ディ・ア・レ・スト』って、分かりづらいことこのうえないタイトルなんですけど、わたしは今考えてもこれ以外のタイトルが浮かびません。単語がぶつ切れになってるのはイヴァンの記憶や人間関係が戦争によって断線してるニュアンスを込めてのことなんですけど、その辺も含めて、やっぱりこのタイトルで良かったなって思います。
……ああ、ほんとーにクソ真面目に語ってしまいました。これは後から読んで赤面するやつですね。もっと気楽にいろんな裏設定とか好きなシーンに関してとか、お喋りしたかったんですけど、これ以上書くのもなんですので、それは別に機会があったらいいな!と思って、いまは我慢します。
イヴァンとスノウの旅を見届けて下さって、本当にありがとうございました。稚拙なところは数あれど、わたしにとって、『ディ・ア・レ・スト』はなにか迷ったときにいつも立ち戻りたい作品であるので、そういう大切なものがたりをぶんさんが味わい尽くして下さったことに、心より感謝申し上げます!
読了、ありがとうございました!!
読み終わるのがなんだかもったいなくて、最終章を読むのが遅くなってしまいました。時として残酷で、でもとても美しい物語でした。イヴァンとスノウ、二人の主人公がとても魅力的で、二人の関係性や世代感(?)を通じて、SF的な世界観がとても立体的に感じることができました。素晴らしい作品をありがとうございます。
作者からの返信
刻露清秀さま
このたびは、たっぷり・じっくりと『ディ・ア・レ・スト』を味わって下さってありがとうございます……!!
文字数がそんなに多くないので「一気に読める、だが、一気に読んでしまうのが惜しい」というご感想はたびたび頂くお言葉でして、そのたびにこの世界を作った書き手冥利に尽きると感じます。嬉しいです。
また、美しくない世界、残酷さと裏表になった戦後の宇宙、そのなかで必死に足掻く人たちの愛の姿を描きたかったので、そこも汲み取っていただけて感謝申し上げます。SF的な設定には乏しい作品なんですが、イヴァンとスノウというふたりの人間を通して、そこも楽しんで頂けたとしたら、もう感無量以外の何物でも無いです。
こちらこそ素晴らしいご感想をありがとうございました。
本当に本当に素敵な物語でした!タイトルである「ディアレスト」が回収された時は鳥肌が立つほど感動しました。そこから何回も出てくる「ディアレスト」の言葉に、何度涙が出そうになったことか…(/_;)
ここに至るまで困難な道のりが続きましたが、お互いに想い合う二人の姿がなんとも美しく、夫婦になった二人を見届けることができて感無量です。
つるさん、素敵な物語をありがとうございました!
作者からの返信
結月 花さま
このたびは最後までスノウとイヴァンの旅路を見届けて下さり、感謝に堪えません。急に非公開にすると言うことでお忙しい中せかして読ませてしまったなら、本当にごめんなさい。でもありがとうございます。結月さんに見届けていただき嬉しさでいっぱいです。
「ディアレスト」という言葉をどこでどう回収するか悩んだのですが、最大の回収役はこのふたりだけでなくてキースというところが、この作品のいちばんの見せ場かも知れません。でも、イヴァンとスノウにとってももう、おたがいはいつのまにか「ディアレスト」になっていて。その関係性を長い時間を書けて書くことが出来て、そしてじっくり楽しんで頂けてほんとうにありがとうございます。
非公開にするのは後ろ向きでも前向きでも無い理由からなのですが、また何らかの形でふらっとこのものがたりは皆さんの前に戻ってくると思います。そのときは、また、イヴァンとスノウに会いに来て下さると嬉しいです。
こちらこそ、ありがとうございました! 重ねて御礼申し上げます。
24日には非公開にするとお聞きして、急ぎ拝読しましたヽ(*´∀`)
惑星間を移動しながら明かされるイヴァンの過去、秘密。そして深まるスノウとの仲。ヒロインはスノウでかつ彼女が救われる側なんだなと思いながら読み始めましたが、読み終わってみると沢山救われたのはイヴァンの方で、つまり…イヴァンがヒロインでしたね(こういうの好き)♡あとキースも良き…。
辛い事を多く経験した二人ですが、その分これから穏やかで幸せな時間を過ごしてほしいと願ってやみません。
素敵な物語をありがとうございました。読めて良かったです。
それでは外伝に飛んできます!!
作者からの返信
コノハナ ヨルさま
このたびは拙作をお読み下さり本当にありがとうございました。急ぎ拝読していただけたとのこと、申し訳ない気持ちながら、ありがたさで胸がいっぱいです。
ヒロイン=イヴァン説! おおっ。そう来ましたか。そうですね、スノウがどんどん守られるだけの女の子ではなくなる過程と、イヴァンが冷徹で頑強な男性だけではなくなる過程。それがクロスしてゆくような話なので、そのご指摘は鋭いです。たしかにこれだけのことを経験してしまったら、イヴァンの傍にはスノウが居なければ、彼も生の意味を見いだせないでしょう。キースのことも気に入って下さって嬉しいです。彼は最初ただの悪役だったのですが、気がつけば主役2人を喰ってました(笑)
こちらこそ、このものがたりを味わい尽くしていただき感謝に堪えません。外伝はキースが主要キャラとなってます。どうぞお時間あれば、そちらも無理ない範囲でお楽しみ下さい!
ようやく読むことが出来ました、ずっと知りたかった二人のお話。
何度となく互いへの想いを試される旅と、たぶんこれからもそれは続くのだろうな、という未来の長さと不安定さと幸せと、色々なものを感じることが出来ました。
次々降りかかってくる試練に、途中で何度も読めなくなりそうになりましたが、これがラストチャンス!と思って前に進めました。
イヴァンが疎開船を撃った、という事は何となく序盤で気付きましたが、ではどうして生かされたのか、今生き残っていても、どうやってこれから生きていけば良いのか、と、それこそ足元の不確かな雪原を歩いているような気分で読んでいました。
最後は本当に死んでしまうのでは……と思っていましたが、それが法廷で明らかにされ、スノウと夫婦として生きていける結末に辿り着いて、ホッとしています。
ここまで書ききってくださって、ありがとうございました。
彼らの未来が幸せなものであることを祈っています。
作者からの返信
しらすさま
ずっと気に留めて下さって、そしてお読みいただくことが叶い、本当に嬉しいです。急かすように読ませてしまったらごめんなさい。
試練の連続のイヴァンとスノウの旅でしたが、それだけに「なにげにキャラを不幸に落ち入れがち」作者のわたしですが、なんとか最後は救ってあげたかったんですね。
そうしてこそ、イヴァンとスノウ2人、出逢った意味があるのであろうと。いまを生きていくことに意味がある。そんな気持ちを込めたラストでした。そこにホッとしていただけたとしたら、こんなに幸せなことはないです。書ききることが出来てよかったです。(それにしても、イヴァンが疎開船を撃ったことに序盤で気付いてたとはおさすがです)
本当にこのものがたりに出逢ってくれて、ありがとうございました。心より感謝申し上げます。
重くて、救われない出来事が多々起きて。
それでも最愛の人を求め合う二人の、切なくも激しい想いのぶつかり合いが、もう!
SFですが、ものっっすごい甘く激しいロマンス小説読んじゃったよ!という気分です。
始まりが指輪だからでしょうか。これは凄くロマンチックな物語だわ、と思っていました。義眼の指輪というアイテムが、どうも私にはずぶっと刺さってしまったようです。
完成度の高さに脱帽です……。
シリアスで、SFとなると独特の世界観だから読み進めるのは多少気を張るかしら、なんて思いつつ読み始めました。が、驚くほどに読みやすくて。
想像より内容が軽いとかいうことは全くなくて、むしろ読むほどにヘビーだったのですが。
構成の妙とか、設定の生かし方やその提示のうまさとか、文体とか色々理由はあるんでしょうが。やはり物語そのものと、キャラの魅力に引っ張られたんだなあと思います。
素晴らしい作品でした!
作者からの返信
いいの すけこさま
このたびは最後までご堪能いただきまして、本当にありがとうございました。
そうなんです、SFというよりはこれ、恋愛が軸になっている作品なんですよね。「ものすっっごい甘く激しいロマンス小説」という読後感も仰るとおりで。なんならジャンル恋愛にしたらよかったのかな、と時々思うこともあるのですが、一応テーマに「戦後とは」という軸があるのと、人間の普遍的な愛とか矛盾とかを描き出したかったという想いが大きく、SFというジャンルに居座らせております……。でも当初はもっともっと恋愛ドラマで突っ切るつもりだったんですよ。これでも恋愛要素は抑え気味にしたのです。なのにこの甘さ。いいの様のコメントを拝読してから「SFハーレクイン小説作家」を名乗ろうかと本気で考えてます(笑)
それはさておき、SFなんだか恋愛なんだか、というどっちつかずの拙作にもかかわらず、「完成度が高い」とのお言葉は本当に嬉しいです。やはりイヴァンとスノウというふたりの「人間」を描ききった感はいまもかなり胸の内にあるので、そこが読んだ方の心に響いた、もしそういうことだったら、それはとても幸せです。ちなみにその視点から読むと「これは純文学」と評した人も居て、もうそうすると、いよいよジャンル迷子なんですけどね。
イヴァンとスノウの旅を見届けて下さって、心より感謝申し上げます。重ねて御礼申し上げます。
編集済
あぁ、つながった。つながりました。
こうやって外伝に突入するのですね。
軍事裁判の証人として、どのような証言をするかというと、学童疎開船の悲しい事件のことだったのですね。
奥さんも娘さんも死んでいたのはわかってたのですが、政府の謀殺によるものだったとは。
特に奥さん。本編で生きて登場してたことには驚きでしたが、イヴァンを憎んだまま死んでしまったとはやりきれない……。
裁判は失った家族のためでもあり、戦争で多くの命を奪った自分自身への責任でもあるのですね。
キース……、思ったより出てくるのが遅かった! 外伝では重要キャラとして書かれていたから、いつ出てくるのかと期待していたのですが、かなりラストのほうだったのですね。
イヴァンが義眼を落としてからずっと追いかけていたと思うのですが、その背景を途中差し挟まないのはもったいないなー、でも一人称視点で書かれてますし、記憶のネタバレにもなりますから、書きずらそうではありますね。
一つの案としては、キースの素性を伏せつつも、「イヴァンを追う魔の手」視点を章の間に加えると緊張感が出るかもしれない。ターニャを火災で殺す寸前、キースがこっそり真実を教えてあげれば不遇のターニャも救われるかも……、って思いもあります。
叙述トリックとして、追っ手は一人に見せかけて実は二人で、検察官も追っていた、という演出があっても面白いかもしれないですね。
そういう下地があれば、登場時の唐突感は避けられるかなと思います。ただ書き手のハードルが上がるので、改稿時に採用するかはおまかせします。
さてこのキース、政府の命令でイヴァンを陥れた人物ではあるのですが、彼にも最愛の人がいて、最後にイヴァンにわざと撃たれて政府に反逆する生き様はなかなかかっこいいものです。けれど残された人にはやりきれない……というのが、やはり外伝につながるところで。キースの心遣いも裏目に出てしまうものです。死んだ本人は満足なのに。
外伝での青い石の指輪はアクアマリンではなく義眼のほうだったのですね。ここで序盤の出会いに帰結するので、やっぱり義眼のほうがいいですね。でもイヴァンがプレゼントしてくれたアクアマリンも捨てがたい……! 見つかったらスノウには両方つけてもらいたいです。
アンナについては途中、疑り深いコメントを残してしまいましたが、「勢い」か……よかった。変に勘繰ってしまいました、すみません。
やっぱりいい人ですね。外伝の最終話を読み返してみたら、ちゃんと祝福してますね。よかったよかった。
でも外伝のラストに指輪の描写がなかったので、余裕があればぜひとも加えてほしいです。と、外伝のほうに要望を出します。
主役の二人についてですが、出会いから成就までをしっかり堪能させてもらいました。
各エピソードを通しての心の機微が見事だなあと思います。
台詞や情感にもハッとさせられる力があり、そのセンスがうらやましい。
特にスノウは、ただ可哀想なヒロインだけというわけではなく、序盤での娼婦としての凍りついた感情からの、イヴァンとの旅によって尊厳を取り戻していく過程というのが、素晴らしいなと思います。清くもなく汚くもなく。そこに気づかされたのは、大きな成長になりますね。
イヴァンも過酷な運命ですけど、スノウが傍にいてくれたおかげで救われたかと思います。最初は子供扱いしてたのに、いつの間にか一人の女性と見て惹かれてしまっているという。
読み進めて、じわりじわりと近づくのを感じます。そのステップがとても丁寧に書かれているので、やっぱりこのお話は主役二人の恋愛ものなんだなと、実感させられるわけですね。主軸はやはりここなんだと。
最後に。公募に出す予定ということで、私からの率直な所感を述べさせておきます。
お話の構造としては、回転がめっちゃ速い。
よくもまあ、これほどの手数(エピソード数)を用意できるなと感心してます。
それは作者様の強みでもあり、作風であるとも思ってます。
ただこの速さは読む人によっては、マイナスに取られるかもしれないという懸念もあります。
事件があってもすぐに解決してしまい、さっさと次に行ってしまうので、物足りなさはあるかもしれない。
その場限りのゲストキャラに引きずるところではないなーとは思いつつも、もしかしたら評価が分かれるところかも。
個人的にはキースが物分かりよすぎるので、どろどろした確執を見たいと思うところではありました。
スタンスの問題なので、今の作風を崩す必要はないですが、頭に入れておいて損はないかと思うところです。
いろいろと述べさせてもらいましたが、面白かったです!
素晴らしいお話をありがとうございました!
作者からの返信
源かしこさま
ラストまでお付き合い下さいましてありがとうございます……!
そうです。こうやって外伝に繋がるんです。逆から読んでみてのご感想は大変貴重ですので、ふむふむと拝読させて頂きました。
まずは、順序が逆になってしまいますが、公募目線でのご意見、大変に為になりました。物語の回転が速いのは、きっと私のプロットの作り方のせいですね。私は10万文字の作品を作るときは「2クールくらいのTVドラマ」をイメージして、そこから話数を割り、各話各話のエピソードを考えて入れ込んでいくんですよね。結果、それをテンポ良いと感じる方もいれば、物足りなさを感じる方もいるということですね。なるほど。自分の作品のストーリーの性急さはどこにあるのかずっと悩んでいたのですが、そこにあったか、とちょっと目から鱗です。気付かせていただきありがとうございます……! これは要検討ですね。
あと、各キャラに関しましては……、そう、裁判とは疎開船撃墜事件のことでして、ここのあたり、特にターニャはほんとうに浮かばれない人なんですよね、イヴァンは話には出てきていないのですが、かなりこれが心の重荷になっていて、それがラストの「俺は生きていて良いのか」という問いに繋がってはいるのですが、ちょっとここは書き切れなかった部分です。
はい、あと、仰るとおりキースは本編では、かなりあとでの登場で、登場シーンも少ないです。唐突感は否めませんね。あともの分かりが良すぎちゃうのもさもありなん。もうちょっと存在感を出したいところですよね……。キャラとしての造形は気に入ってるだけに。
スノウとイヴァンのじわりじわり近づく感じを堪能していただけたのは本当に良かったです。スノウも護られるばかりの女の子でなくなっていく過程が書きたかったので、そのあたりも汲み取って下さってありがたいです。各エピソードでの心の機敏もお褒め頂き嬉しいです。
その他指輪のことなど、いろいろご指摘、頷くところばかりです。重ね重ねありがとうございます。
兎にも角にも、『ディ・ア・レ・スト』という物語世界を味わい尽くして下さって、書き手冥利に尽きます。心から感謝申し上げます。こちらこそ、本当にありがとうございました!
こんにちは。こちらの作品も拝読いたしました。じっくりゆっくり読み進める作品と思いきや、意外と早く読んでしまって、もったいないことをしたと思う反面、読了後は満足感でいっぱいでした。
内容やテーマは重く、暗く、時に激しいものなのですが、景色や人々の心情がするする身に入ってきて、じんわりと染み渡っていくような、不思議な心地よさがありました。考えさせられることも、ずんと胸に来ることもあったのですが、それでも何だか居心地が良いというか、ずっとこの世界に浸っていたいような気分でした。見返すと10万字あるし話数もあるんですが、「短くないか……?」と物足りない感じです。でも外伝があったので、そちらを読んでこの物足りなさを解消します!
戦後ということもあり、人々がそれぞれ背負っているストーリーの重さや悲惨さが、そういうキャラに魅力を感じてしまう身としてはすごく良くて(本人たちからしたら全然良くないんですが)、名前のない老夫婦や村の人々にも「ああ、いいなぁ」となってしまいました。本当に当人たちからしたら全然良くないのですが、思わずにはいられなかったです、ごめんなさい。
イヴァンとスノウの関係は、最初はスノウが盲目的に片思いしている感じがあって、彼女の不安定さが心配だったのですが、後半では互いにかけがえのない人と思うようになっていて、安心しました。飛べなくなった鳥たちが、とまり木の上で寄り添い合っているようにも見えて、ほんわかとした気持ちにもなりました。支え合う二人もいいのですが、痴話喧嘩のシーンが可愛くて、密かにお気に入りです。
そして思わぬ爪痕を残していったのがキースさんでした。登場時から絶対何かあると疑っていて、イヴァンを追っていたことが判明したときも「やっぱりな」という感じだったのですが、最期とその時の言葉が何とも言えなくて。何とも言えないこと、戦禍の被害者であることは登場人物たち全員に共通なのですが、利用され尽くした彼の最期は、やるせなかったです。
長々とすみません。非常に心地よい時間を過ごさせていただき、ありがとうございました。次は外伝の方にお邪魔いたします!
作者からの返信
葉霜深海さま
こんにちは。『誰がために~』に続き本作をお読み下さって、本当にありがとうございます。そしてとても(またしても!)丁寧なご感想を頂いてしまい、恐悦至極に存じます。
まずはご満足頂けたとのお言葉にホッとしています。書き足りないところもあった作品ではあるのですが、反面、いっぱいいっぱい語りたいことを詰めた作品でもあるので、この世界を心地よいと感じていただけて本当に嬉しいです。きっと、何かしらの形でわたしの想いが葉霜さまに伝わっているということでしょうから。『ディ・ア・レ・スト』の世界を共有してくださって、幸せな想いでいっぱいです。
モブキャラに目を向けていただけたのも、嬉しいことです(あやまらないでくださいね!)彼らなしには、この話は成立しないので。とくに湖畔での老夫妻、ローディでの掃討戦のエピソードは、どうしても削れないものでした。その彼らの存在を「いいなあ」と感じていただけたのは書き手冥利に尽きます。ありがたいことです。
イヴァンとスノウ。スノウの最初の恋煩いは、仰るとおりで、彼女は苦しい境遇から逃げ出すためにイヴァンにすがりついていた部分も大きいと思います。その彼女がストーリーを通じて精神的にも強くなっていったのは書き手ながら感慨深いものでした。でも、痴話喧嘩のような歳相応さもスノウならではですね。イヴァンを枕でタコ殴りにするスノウは、書いていて実はとても楽しかった場面でもあります。
キースについては、狂言回しのような得がたいキャラに思いも掛けずなってくれて(『誰がために』でのセヲォンのような存在でしょうか)でもその最期はなんともやるせないですよね。わたしもそう感じます。彼の生がそれだけに、爪痕を残せて良かったと思います。只の悪役にはしたくなかったので。
彼について書き切れなかった部分は外伝で大きく割いてありますので、どうぞ、そちらをお楽しみいただければ幸いです。なかがきとかあとがきとかの余計な部分もありますが、そこはご愛嬌としてお見逃しくださいね。
わたしも長々と書いてしまいましたが、とにかく、この世界を共有して下さって、心から感謝しております。出逢って下さったことに、重ねて厚く御礼申し上げます。
編集済
最後まで拝読しました。大変楽しく読ませていただきました。
全編通して思ったのが、やはり違和感のない端正な文章って大変な強みだなということです。
本当に優れた文章とは、普段は存在感を消していて、いざというときにだけ輝くようなものなのだなと改めて理解したような思いです。
ノーストレスで読めるので、読みやすくて長く読んでも苦になりませんでした。
そして何より、私はメッセージ性が強い作品が好きでして、こちらの作品からはそのメッセージ性を強く感じられたのが、何か感動したような気持ちになって……
ネット小説でメッセージ性があるものって、そうたくさんはないと思うんです。微かに香るくらいのものはたくさんあるんですけど、こんなにも何かを深く考えさせてくれるお話には、そうお目にかかれないなと思っています。
愛すること。それはキースのように罪のきっかけになり得るものであり、スノウのように人を強くするものであり、イヴァンのように生きる理由を与えてくれるものでもある。
愛をテーマにした話は数多くあれど、ここまで深く愛に切り込んで(しかもこのコンパクトさで!)描かれたお話は、そうないのではないでしょうか。
読了にかけた時間がちっとも惜しくならない、すばらしい名作です。ごちそうさまでした。
やはり小説はこうでないと、と思えるほどの満足感がありました。人に何かを思わせて(考えさせて)こその物語で、物語の存在意義ってそこにあるんだなと再認しました。何かとても感動しています。
そして、やはり救いが好きな私は、最後がこの終わり方で良かったなと思いまして……いえ、悲劇も好きなのですけど、二人を追いかけているうちにどうしても移入してしまっていて、幸せになって欲しかったんです。良かったなあって気持ちでいっぱいです。
イヴァンとスノウ。年の差はあるかもしれませんが、お似合いの二人だなと思います。
初めて口づけたシーンでは、これまた「良かったね、良かったね」という気持ちで一杯でした。
恋の成就に至るまでに、さまざまな障害があった二人だからこそ、こんなにも祝福したい気持ちで一杯なのだと思います。
そしてイヴァンもスノウも、強くなったなと思います。精神的な面で、とても。
後はキース。どうしても彼に触れておきたくて。私は彼、憎めません。とても酷いことをしたとは思いますが……
守るためだったと言ってしまえば、簡単に免罪符になるかもしれませんけど、やはり彼にだって本人が言っていたように良心の呵責があったわけで。
苦しんできただろうな、と思います。どうかせめて、彼の愛する人たちが無事であって欲しいなと祈っています。
外伝もあるということで、またそちらにも伺わせていただきます。
こんなに素敵な作品を読ませてくださって、ありがとうございました。
作者からの返信
Ifさま
読了して下さって本当にありがとうございます!
まずは厚く御礼申し上げます。読んで下さったことにも、毎回丁寧なコメントいただけたことにも、そして真摯にこのものがたりと向かい合っていただけたことにも……!
端正な文章とのこと恐れ入ります。自分では固くて面白みがない文でもあると思っているので、それを評価いただけて嬉しいです。
そしてものがたりのメッセージ性。これまた嬉しいです。わたしはどうしても作品(とくに長編)にはどうしても自分のリアルでの問題意識をテーマやメッセージとして入れ込まないと、小説執筆の意味が無いと思ってしまう性質で、エンタメ、とくにweb小説ではそんなん邪魔になるだけかなと悩むことも多かったのですね。ことに最近。そこに「こんなにも何かを深く考えさせてくれるお話には、そうお目にかかれない」とまでお言葉頂けまして……! もうなんていうんでしょう、それにわたしの方がとても感動してしまいました。そして、うん、わたしはこのスタンスで執筆し続けていいんだ、という勇気も頂けました。最高に幸せなことです。重ねて御礼申し上げます。
出会った頃が懐かしいほどに、イヴァンとスノウは強くなりましたね。強くなるにつれ、2人の関係性がだんだん対等になっていくところをも、このものがたりでは描きたかったので、汲み取っていただけてこれまた嬉しいのです。
そしてキース。わたしはこの物語は半分くらいキースの話かなと思っています。タイトル回収も彼が担ってくれましたし。最初は単なる黒幕の予定でしたが、そのバックボーンを考えてるうちに、キースはわたしのなかでも思い入れの深いキャラになってくれました。人間は弱くて狡くて、でも譲れないものがそれぞれあって。そしてその根幹にあるのは大抵誰かへの愛であって。作品の根底に流れるそういうニュアンスを彼は体現してくれたと思ってます。
外伝のほうもお読み下さるとのことありがとうございます……! あちらではキースをめぐる物語が半分くらいを占めています。本編では書き切れなかったことをまた別のカタチで込めたので、お楽しみいただければ幸いです。
『ディ・ア・レ・スト』というこの作品に出逢ってくださって、本当にありがとうございました。
書いた甲斐が有りました。
読ませていただきました。良い作品でした。SFという設定に踊らされすぎず、あくまで人の内面を捉えていて……。
何故か私はこの作品を読んで、映画の「LEON」を思い出しました。雪原の中に咲くとびきり美しい白い花のような、何かそういう人の優しさを垣間見た気がします。優しさがないとこういう作品は描けないと思います。うまく言えませんが、良かったです。外伝も読んでみます!
作者からの返信
五味千里さま
最後まで2人の旅にお付き合いくださりありがとうございました。
SFという設定にしては、敢えてでもあるんですけど、しっかりした世界観の設定がなく頼りない作品というコンプレックスも自分のなかで抱えながら書いた物語です。
ですがそれ以上に人間の内面をも掬い取れる話にしたかったので、この様なご感想をいただけてうれしく、ほっとしています。雪原に咲く白い花、という表現も五味さんならではで。
ぜひ外伝もお楽しみいただければ幸いです!感謝!
編集済
完結おめでとうございます。これは創作ロスになるのもわかりますわぁ。同じく主人公をいじめまくる作風の私としては、あたたかい結末を迎えられてホッとしています。
さて、ここからは修正しておいたほうが無難かなと思った点を。
まず、三点リーダーのこと。
出版界では三点リーダーは『……』のように2つつなげるのが決まりです。活版印刷時代からの名残だそうで。今の印刷技術なら問題なかろうと思うのですが……。
でもこれ、単一使いだとそれだけで審査対象から外されるという噂を結構聞くので、受賞狙いなら直しておいたほうが宜しいかと。最終話は大丈夫でしたが。
それと、疑問符『?』や感嘆符『!』のあとにすぐ次の文章がつながる場合は、全角スペースをひとつ入れます。
え?うそ!
→え?、うそ!。
→え? うそ!
のように、あとに来るべき句読点を。そのままではうるさいので空白に置き換えているイメージですね。
作品がとても素晴らしいので、一次審査を通れば結構いい位置を狙えるのではないかと思い、出過ぎた真似をいたしました。ご容赦くださいね。
とりあえずはカクヨムコン、そして今後の執筆も、応援しております!
追記。
ごめんなさい。別の作家さんの作品も同時並行に近い形で読み進めていたもので……
私、三点リーダーに関しては別の方の作品に指摘を入れるつもりで、うっかりこちらに書き込んでおりました。大変失礼いたしました。修正漏れは3章の4話のみです。
謝っても謝りきれない……。本当に失礼いたしました。
作者からの返信
鬼無里涼さま
まずはここまで読んでくださいましてありがとうございました!苦難続きの2人の旅でしたが、あたたかい結末を迎えられて何より私がホッとしています。スノウとイヴァンの旅、見届けてくださいましたこと、またレビューまでいただけて感謝しきりです。
さて、3点リーダのことですが
気をつけたつもりが、けっこう単一使いになってましたか。
そして疑問符、感嘆符の後の空白は完全に失念しておりました、ありがとうございます。
ですが、パソコンが壊れたいま、スマホで直すとかえって文脈崩してしまいそうで、いまからだと直せない公算が大きいです。折角お教えくださいましたのにすみません……!
ですが物語を楽しんでいただけたのは本当に嬉しいです。
お互い執筆頑張りましょう。
(あ、外伝もございますので宜しければ……そちらもどうぞ!)
つるよしの先生。完結、おめでとうございます。
正直に申しまして、『ディ・ア・レ・スト』がまさかこんなストーリーだとは、初めの方では全く予想できておりませんでした。傷を負った退役軍人イヴァンと自分の人生に希望の持てぬスノウ、そんな二人が旅をする、というような物語だと思っていましたので、途中から押し寄せる怒涛の展開に、思わず手に汗握ってしまいました。
その中でも、何度でも言いたくなるキースの魅力。とても痺れました。
『誰が為に花は咲く』から先生の作品を読ませていただいておりますが、やはりすごいと、私の足りない語彙力ではそう言うほかありません。
次回作等でまた先生の作品を読めることを楽しみしております。
完結まで、お疲れ様でした。
作者からの返信
𠮷田 要さま
あ、まず先生はやめてください。はずかしいです…!ぎゃあ。
ここまでお読みいただき本当にありがとうございます。
そうですね、
最初のみ読んだ方のレビューを読むと、そんな感じのご紹介が多くて。
そのたびに「最後まで読んでーーー!」って心の中で絶叫してました、笑
途中からどんどこ「戦後とは」というテーマがイヴァンの記憶の謎と
相まって色濃くなってくるのを、ご堪能いただけて、嬉しかったです。
(この辺は近況ノートに裏話を書いたので読んで下されば幸いです)
キースのこととか、外伝が書けたらまた物語を紡いでみたいのですけどね。
『誰がために花は咲く』から追いかけて下さって感謝に堪えません。
すごい、とのお言葉、もったいなくもありがたく頂戴します。
これからも人間の一筋縄ではいかない物語を書き続けたいです。
どうぞ今後ともよろしくお願いいたします。
編集済
めでたしめでたし……でしょうか?
いろいろな余韻を残しつつも、嫉妬しちゃうイヴァンさんが拝めたので私としてはもういろいろ感無量です。
辛い生活の中でイヴァンさんの義眼を見つけたことから始まった二人の運命、いろいろな困難と紆余曲折を経ながらも、最後には彼の隻眼に見つめられてスノウさんも幸せそうで本当によかったです……!
せっかくなので二人の甘い生活の外伝なんかも読めたらなあとそっとお伝えしつつ、まずは素晴らしい物語をありがとうございました!
作者からの返信
橘 紀里さま
このたびは本当にありがとうございます。
めでたしめでたし…でいいんだと思います。
イヴァンの嫉妬はぜったいにラストに入れたかったので
そこでにやりとしてもらえて、書き手冥利につきます。
もう、彼の隻眼はスノウしか見えてませんから(笑)
スノウの想いも報われて、ああ、心から良かったなあと、
「なにげに登場人物ピンチに陥れがち作者」としても思ってます。
外伝で甘い生活…ああ、書きたいですね…・!
いちゃいちゃさせてみたいです、おっさんを。
素晴らしいレビューもありがとうございました!
またふたりの旅のどこかでお会いできることを願って。
編集済
こんばんは……。
いつもは更新されたら、真っ先に読みに来るのに、最終回はハートを押すのが、遅いに定評のある、尾頭いるかです。
その理由は、一度読んでから、時間をかけて頭の中を整理して、感想を書きたいからです。
すいません……。
作品完結、おめでとうございます。
お疲れさまでした。
確か、つるさんと初めお会いしたのは、つるさんが企画した「ラノベ作家志望者批評(タイプの履歴が残ってました……)会」だったと思います。(違っていたら、すみません……)
しかし、読み終えて……
「ディ・ア・レ・スト」はライトノベルなのか?
私の頭の中で、渦巻いています。
これは、やはりライト(柔らかい)ではないぞ、と私は思いました。
そしてもう一つ、
二人の旅路が短く感じました。
もちろんいい意味です。
「もう、終わってしまうの……?」という心境です。
でも、文字数を見たら、10万文字あるんですよね……。
なんというマジック……!
ハードボイルドなのに、とても読みやすかったです。
まさに魔法。
しかし、先に感想を書かれたlachs ヤケザケさんの文章から、外伝があることが判明して、いるかは喜び勇んでおります!
外伝の方を、楽しみにお待ちしています。
ありがとうございました!
これからもよろしくお願いします。
長文失礼しました。
作者からの返信
尾頭いるかさま
本当にここまでお読み下さりありがとうございます…!
いつも真っ先に読みに来て下さるのすごく嬉しかったです。
そして最終話は色々ためらう気持ち、分かります。
お気になさらずに。
(さて、ライトノベル企画…たぶんその「つる」さんは別の方かと思います……)
これ、ライトノベルじゃないですよね。
固いですよね。軽くないですよね。
書きたかったのは「人にとって戦争はいつまで戦争か」
「戦後とはなにか」「個々人の戦争責任とはなにか」だったので、もうその辺で重苦しい(苦笑)
それを如何にエンターテイメントに落とし込むか苦心しました。
ギリ10万字が短いのか長いのか微妙ですが
中だるみせずにお読みいただけてよかったです…!
外伝。ほんとうに書きたいことはまだたくさんあって。
イヴァンとスノウのふたりから心が離れなくて。
今は本編を書き終わりふぬけですので
気長にお待ち頂けるとうれしいです。多謝!!
まずは、お疲れ様でした。
最後の7行が余韻を残して素敵でした。
つるよしのさんのことだから(失礼)、悲劇になるかと心配してましたが、静かで穏やかな終わり方でいいなと。
スノウの言う通り、人は真っ黒にも真っ白にもなれませんものね。
その中でもがいて生きていくのが、亡くなったものに対してのケジメなのだろうと、そう思いました。
終わりの描写のように、きっと二人は寄り添うように生きていくのでしょうね。
外伝も書かれるということなので、そちらも待っております。
作者からの返信
lachs ヤケザケさま
本当にここまでお付き合い頂きありがとうございます…!
ラストが余韻があって素敵とのことほっとしました。
穏やかな希望が持てるラストにしたかったんです、今作は。
私にしては、ですけど。
自身を汚れてるとばかり信じてたスノウが最後にあの台詞を言えてよかったです。泥臭いけど、業も矛盾も超えて何とか生きていくのが、おっしゃるとおり、人の姿なのだと思います。
外伝、気長にお待ち下さい。
2人の後日談とか、裁判のこととか、キースのこととか
書きたい気持ち(だけ)は溢れてます…。
つるよしのさん。お疲れさまでした~!
『ディ・ア・レ・スト』を最後まで読めて感動しております!
企画の一環で読み始めた物語ですが、続きが気になって追っかけてきました!
イヴァンとスノウがすれ違ってしまったり、何度も命の危機にあったりと、はらはらする場面がありましたが、二人の気持ちがやっと通じた場面は嬉しさでいっぱいになりました。
また、何かの機会があったら、お邪魔するかもしれません。では!
作者からの返信
きくらげさま
きくらげさま、ここまでお付き合い下さり
本当にありがとうございました。
企画の一環を飛び越えてお詠み頂けたこと感謝に堪えません。
2人の焦れ焦れ展開&ハラハラ展開でお心騒がせてスミマセン。なんとかバッドエンド回避、私も2人が結ばれて嬉しくてたまらないです。
またなにか機会がございましたら、よろしくお願いいたします。
いつか必ず読もう、とフォローしていたものの、しばらく読めなくて申し訳なかったです。腰を据えて一気読みしました。ハート連打で通知を騒がせてしまったかもしれません。
……良かったです!
道中次から次へと起こる事件、イヴァンの記憶の謎、巻き込まれていた陰謀のスケール、どれもがワクワクさせられました。
年の差カップルもツボなので、二人が結ばれたときは本当に嬉しかったです。
行間が適度に空いていたので、地の文が続いていても読みやすく、ストレスが無かったです。
これからも応援しております。素敵な読書体験をありがとうございました。
作者からの返信
惣山沙樹さま
このたびは一気に読了下さいましてありがとうございます!
また、長らくお気に留めて頂いていたことも、感謝です。
もともとこのはなしは、「2クールくらいのロードムービーTVドラマ」を意識して最初プロットを組みました。なので道中であれやこれやと事件が産まれる格好になったのですが、それを展開が早すぎると捉えられることもありました。ですが、ワクワク読み進めて頂けたのならうれしいです。
ストーリーの根底にある陰謀については、個人にはどうにも手に負えないスケールの大きさ、同時に、人間のどうしようもなさ、戦争の狂気みたいのを描き出せればと思い執筆していました。それも伝わっていたら幸いです。
年の差恋愛はわたしも大好きです。このふたりには困難だらけだったぶん、末永く幸せでいて欲しいと作者ながら願ってしまいますね……。
行間は今読むとしまりがないな~と感じるのですが、読みやすかったなら良かったです。
お心にこれからも残るものがたりであるよう願っています。
心からの感謝を込めて。