Horizon

@Cordtan12

第1話

Horizon

神音和夏

「こんなネガティブなことを思ってもだめだよな!よし!気合い入れていくか!」


──そんな時。

俺のポケットが振動する。


はあ、また迷惑メールか。こんな時にまで空気読まずメール送り付けやがって...!


そういや、メールも出来るのか。──何だって!?


慌ててスマホを取り出す。


「....な!?」


迷惑メールでも何でもない。それは明梨と俺をつなぐ唯一の物。




──明梨からのメールだった


―明梨視点―

ここに来て数日が立ったと感覚の中、私は路地裏で空腹による体調不良でうずくまっていた。


「颯真にメール送ったけどやっぱり届いていないのかな?」


ここ数日この町を放浪して気づいたことだが、この世界には電波という概念がないらしく、スマホの電波の受信料を示すウィジェットを見ても電波は一本も立っていなかった。電池は残り40%しかない。私はスマホの電源を落とし、今後いざ必要な時に備えた。


「このままだとおなかすいて死にそうだし、バイトみたいながあったらそれえお金を貯めよう」


私はそうして、残りの元気を使って、バイト探しに向かった。


裏路地から道を出て、地図の案内があった。そこにいた人たちは私を不思議そうに見る。周りと全然違う服装で、少し見た目が違う人種だからだ。この世界についてから私はこの町の人たちの外見や視線の冷たさからそれは察していた。


「ここの観光案内所みたいなところに行けば何か手掛かりがあるかも。」


もちろんこの掲示板の文字は読めない文字だった。この文字は私たちの世界では見たことのないものだったので、地球ではないことはすぐわかった。空や地形、街の作り、人種から推測したことだった。



しばらく町を東に歩いていくと、少し古風な街の公民館みたいな外見の居酒屋があった。ここが案内板に書かれていた観光案内所だろう。中に入ってみるときれいなお姉さんがいた。私に気づき、話しかけてくるが言語が違いすぎて何を言っているのか全く分からない。私は何とかしようとスマホの電源を入れて翻訳アプリを起動した。


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