幻ミシュラン(140字小説)
塩塩塩
幻ミシュラン
「これは最高級の和牛だ」
男は強い空腹で錯視が起こっていた。
男の食欲が電柱の影もシャツのシワも何らかの食べ物に見間違いをさせていた。
しかし男はグルメなので、どこで見える錯視が旨そうか格付けを行った。
現在、京都のとあるビルの壁の汚れが五つ星に認定され、強い空腹の人間が列をなしていた。
幻ミシュラン(140字小説) 塩塩塩 @s-d-i-t
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