『小さなお話し』 その219……『遠くの親戚より近くの友』

やましん(テンパー)

『遠くの親戚より近くの友』



『これは、もちろん、単なる、フィクションであります。』




 あるばん、リフォーム後の我が家には、友人やら、親戚やらが来ておりました。


 ぼちぼち帰りますか、と、なったところ、異変が起こったのです。


 家中に、無数のごきさんたちが、現れました。


 それも、いつものごきさんたちとは、雰囲気が違います。


 攻撃してくるのです。


 これは、最近はやりの、殺人ごきさんたちです。


 宇宙ごきが導入した、バラクリニア星にすむ、獰猛なごきさんです。


 集団で、地球人を食べてしまいます。


 天井も、お手洗いも、おふろ、台所、階段、玄関、寝室、どこも、殺人ごきさんたちが、占拠しております。


 友人たちも、親戚も、蜘蛛の子を散らすように、いなくなりました。


 ま、当然です。


 しかし、やましんは、殺人ごきさんたち対策として、『地球ごき化学研究所発売』の、『殺人ごきさんサヨナラジェットスプレーお得用』を用意しておりました。


 そいつを、振りかけるのみ。


 壮絶な戦いと、なりました。


 かれらは、沸き上がるように、襲ってきます。


 やましん、危うし。


 くそ。多勢に無勢かあ。



*・・・・・・・・・・・・・・・・・・*


 

ごき中佐


『やましをさんが、唸りを上げていて、ごき、苦しそうです。』



ごき大将


『ふむ。これは、ころりか、コロナか、悪夢か、どれかだな?ごき。』



ごき中佐


『救急車呼べるか?ごき?』



ごき少佐


『まあ、できなくはないですが、ごき。もう少し、様子見ては。』



ごき大将


『うむ。それが、正しかろうな。ごき。なにかと、戦っている。』



ごき少佐


『我々でしかな、ごき。』



ごき大将


『あらゆる、体勢をとっておけ。ごき。』



ごき中佐


『は、ごき。』




・・・・・・・・・・・・・・・・・・・




やましん


『いやあ。いちもにまして、おぞましい、夢でした。あら? うわあ‼️』



 お布団の周囲は、ごきさんたちが、二重、三重に、取り囲んでいたのです。




 ・・・・・・・・・・・・・・・・・


 


 

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