圧倒的な力

『いいや、今日死ぬのはお前だ! 食らえ、この俺の剣を! ライトニングスマッシュソーーーーーーーーーガガガガッ』


とそこで急にノイズが走り画面がフリーズする。


「クソッ! またかよ! いったいどこが原因なんだ! 納期が迫っているというのに」


俺は、固まってしまった画面を睨みつけながら、誰もいない社内で大声を上げた。時計を見ると、日付は変わっている。もう何日も残業が続いていた。ストレスが限界をむかえる。


「大体、何だよこの名前! 何がライトニングスマッシュソードだ! もっとマシな名前は無かったのか! これを何回も聞かされる俺の身にもなれよ!」


イライラして、段々考えがまとまらなくなる。


「もう、嫌だ! こんな仕事もう辞めてやる!」


そう言うと、俺は床に置いてあるデスクトップの本体が目に入る。


「こいつのせいで……こいつのせいで……クソッ! 食らえ! ライトニングスマッシュキーーーーーック!」


そう叫ぶと俺はそのパソコの本体を思いきり蹴り飛ばした。パソコンは細かい破片をまき散らしながら、その機能を停止した。

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名もなき短編集 神里みかん @geden

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