神の御加護がありますように 12

渋谷かな

第1話 物語12

「フレッド、僕たちはあいつに勝てるかな?」

「何事もやってみないと分からない。負けたら暗黒騎士になって化けて出てやる。」

 イースとフレッドは上級悪魔アークと戦う覚悟を決めた。

「イース、フレンド。おまえたちは強い。そのことにまだ自分自身が気づいていないだけだ。自信を持ちなさい。自分を信じるだ。」

「はい。神父様。」

 二人はミッキー神父から心強い言葉をもらう。

「自分を信じろか。」

「俺たちは強い。」

「いくぞ! フレンド!」

「おお! 俺たちは強い! 信じる者は救われるだ!」

「点火!」

「着火!」

 二人は自分たちは強いと心に火をつける。

「グサッ!」

 その時、二本の剣が地面に突き刺さる。

「剣!?」

「これは!?」

「ギガンテスの角から作った、ギガンテスの剣よ。」

「シンディ!?」

 そこにシンディが現れる。彼女は部屋に閉じこもって魔界から持ち帰ったギガンテスの角でイースとフレッドのために剣を作っていたのだった。もちろんシンディの部屋は誰も立ち入り禁止である。見た者には死を。

「さすが我が孫だ。鍛冶屋の才能もあるとは。アハッ!」

「だって神父様の孫だもの。アハッ!」

 似たもの血族。

「すごい!? 力が漲ってくるようだ!?」

「ギガンテスの角の剣なんて、伝説の剣みたいなもんだろう!?」

 仮に二人の攻撃力が50としても、ギガンテスの剣を装備すると攻撃力はプラス200はされる。

「これなら上級悪魔に勝てるかもしれない!?」

「いや! 必ず勝てる! 絶対に勝つんだ!」

 二人のハートの炎が燃え盛る。

「なめるなよ! 人間! 食らうがいい! 上級悪魔の放つ魔界の稲妻を! アークデビル・サンダー!」

 極大の稲妻が二人を襲う。

「ギャアアアアー!?」

 稲妻が二人を直撃した。

「んん!? 無事だ!? 生きてる!? なんともないぞ!?」

「剣だ!? ギガンテスの剣が避雷針の役割を果たしてくれたんだ!?」

 恐るべしギガンテスの剣の特殊能力。上級悪魔の稲妻に充電させた。

「そんなバカな!? 私の稲妻が防がれたというのか!? 信じられん!?」

 上級悪魔は今起こっている現実が理解できなかった。

「いける! これなら! あいつを倒せるぞ!」

「やるぞ! イース!」

 戦況が二人に自信を与えてくれる。

「うおおおおおー! 燃えろ! 僕の心よ!」

「でやああああー! 吠えろ! 俺のハートよ!」

 イースとフレッドの心が燃えている。

「友を守るために! 燃えろ! 僕の友情のハート! 我流剣技! 5連斬り!」

「友との約束を守るために! 吠えろ! 俺の絆のハート! 我流剣技! 5連強振!」

 二人はハートに火をつけて上級悪魔に攻撃を加える。

「ギャアアアアー!?」

 上級悪魔はイースとフレッドの反撃を受けた。

 つづく。

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