魔王に姫がさらわれて勇者が助ける物語ができるまで6

渋谷かな

第1話 王道6

「心から力が漲ってくる!?」

「これなら勝てるかもしれない!?」

 イースとフレッドは心から力が湧いてきて体が動くようになった。

「いくぞ! フレッド! 僕たち二人なら、あのデカブツも倒せるはずだ!」

「おお! イース! 俺たちの心の強さを見せてやろうぜ!」

 二人のお互いを信じる心がエネルギーを与えてくれる。心と心が友を信じている。信じる心が二人を強くする。二人のハートが、心が燃えているのだ。

「ガオー!」

 二人の変化を感じることなく雑魚キメラは向かってくる。

「孤児院流剣技ってダサいな。」

「我流でいいんじゃねえ。」

「そうしよう。ミッキー神父じゃ剣は教えられない。」

「だな。」

 二人の剣術は互いに切磋琢磨して剣術稽古で会得した剣技である。

「友を守るために! 燃えろ! 僕の友情のハート! 我流剣技! 三連斬り!」

 誰もが心に宿しているハート。ハートが燃えるといつも以上の力が発揮できるのだ。

「友との約束を守るために! 吠えろ! 俺の絆のハート! 我流剣技! 大強振!」

 心と心が共鳴すれば、より大きなパワーを発揮する。イースとフレッドの友情と絆、そして日々の剣術の稽古の努力の結果が出される。

「うおおおおおー!」

「でやああああー!」

 二人の必殺技が雑魚キメラを消滅させていく。ハートを燃やすことで今まで以上の強い攻撃を繰り出せた。

「やったー! デカブツを倒したぞ!」

「俺たち、また強くなった感じじゃん!」

 イースとフレッドは強敵を倒し自分たちが強くなったことを実感した。

「疲れた・・・・・・。」

「もう立てない・・・・・・。」

 敵を倒しハートが燃え尽きたイースとフレッドはその場で倒れ込んだ。

「エヘッ。」

「アハッ。」

 体力を使い果たした体は動かないが二人の顔には充実感から笑顔があった。

「zzz。」

 そして、そのまま二人は眠りについた。

 つづく。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

魔王に姫がさらわれて勇者が助ける物語ができるまで6 渋谷かな @yahoogle

★で称える

この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。

カクヨムを、もっと楽しもう

この小説のおすすめレビューを見る