半透明の男達(140字小説)
塩塩塩
半透明の男達
勤務中トイレに行こうと顔を上げると、半透明の男達が歩いて来た。
男達は消えかけの私だった。
半透明が言った「違う、むしろ見えかけのお前だ。
私達はお前の残像だが、お前はトイレに行き過ぎで残像が消える間もないのだ」
私は半透明を連れて早退した。
二人目以降は透過性が高く、かさばるだけだった。
半透明の男達(140字小説) 塩塩塩 @s-d-i-t
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