和風な世界観のファンタジー、恋愛の書棚

白兎と金烏(カクヨム)★書籍化

【白兎と金烏】/糸様

https://kakuyomu.jp/works/4852201425154955069

掲載サイト・カクヨム

55万文字、完結

書籍化作品 富士見L文庫


 書籍版タイトルは【神去り国秘抄 贄の花嫁と流浪の咎人】、著者名は水守糸子様となっています。

書籍版とカクヨム掲載のWeb版では設定が異なります。詳細は糸様の近況ノートをご覧ください。

https://kakuyomu.jp/users/itomaki/news/16816927860343674558


 以下、糸様宛てに私が書いた【白兎と金烏】のレビューより。


 このお話は主人公の天真爛漫な少女、かさねが謎の青年、イチに盗まれるところから始まる、長い長い旅路の物語。

残酷な己の宿命に翻弄されながらも、かさねちゃんはいつも前向きで可愛くて愛でたくなるし、イチは……これはもうカッコ良すぎます、惚れます。惚れても仕方ない。

私の恋心はするっとイチに盗まれていきました!!イチかっこいいいいいい〜〜〜!!!


 二人の出会いは運命と呼ぶのか宿命と呼ぶのか。

どうか二人とも幸せになって……と願いながら終盤の怒涛の展開、まさかの連続に涙が止まらない。


 狐神や龍神、神殺しの将軍や孤島の巫女などなど、二人をとりまく人や人ではないモノたちが、かさねとイチの敵になったり味方になったり。

かさねとイチのかけ合いにはニヤニヤ、ニマニマ、時々ほろり。


◇◇◇

▼個人的な見どころポイント


*かさねちゃんの前向きレベル

★★★★★

 彼女が立ち向かう宿命はかなり過酷なのに、君はほんとにもう……どこまでも前向き、ポジティブ。だけどそのポジティブさも隣にイチがいるからこそ。


話としては中盤以降は特に重たくて、シリアスな展開が続きます。流血や吐血シーンもありますが、かさねちゃんのポジティブさに救われてる。



*ヒーローがちゃんとヒーローしてるレベル

★★★★★

 かさねちゃんがピンチの時に絶対に必ずイチが駆けつけてくれるんですよ、これは惚れる。


55万文字と長い旅の物語の中で起きる様々な試練、事件、出会いを通してイチの心境の変化が緻密に丁寧に描かれています。

かさねが口にする食事をいちいち先に毒味してあげてるイチさん、それを無自覚溺愛って言うのよ、知ってる?



*脇キャラが生かせているレベル

★★★★★

 主役二人の脇を固める個性溢れるサブメンバーもただのお飾りの空気じゃなくてちゃんと物語での各々の役割があります。

それぞれがこのキャラなくしてはかさねとイチのあの結末にはならなかっただろうなと思わせてくれる。誰ひとり不要なキャラクターがいない。本当に凄い。

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