第7話

王宮の部屋の一つでの会話劇かも・・

「サリューン」金の瞳の幼い少年が呼ぶ


黒の王、火焔の王アジェンダの一人息子ソリシア 


「はい ソリシア王子さま」にっこりと呼ばれた15,6歳前後の少年が笑う


「アジェンダ御父様は ようやく帰ってくるね」


「そうですね」


「サリューンは3日前、御父様の陣地に行ってきたけど

御父様 どうしていたの?」


「相変わらず お忙しいようですね お菓子を届けて

国の政務の事などの打ち合わせと側近のクイン様やヴェントレ様への

御伝言を頼まれました」


「・・・・・」


「どうされましたが?」「それだけ?」


「え・・ええ、そうですよ?」「本当に?」


「・・お、王子?」じっとサリューンは見つめられて 不安感を覚える


「4日間も?」「え、ええ ちょっと難しい打ち合わせで・・」


「アリシアお母さまは 

『サリューン様は もう一人のお嫁さんだから 別の要件もあるのよね

おほほほほっ・・って』 なんだか妖しい笑顔で言われたの」

金色の瞳を輝かせる幼いソリシア王子


「・・え、あの・・・」サリューン 完全に困っていた。


「夜伽って何?サリューン」「・・・・・・」問われて、赤くなるサリューン


「口には出さなかったけど お母さまの心に『夜伽』という単語が」


・・そうだった ソリシア王子様の金の瞳は

予知に過去見、心などを見る力 幻影、幻獣を使う力・・

赤い火焔の次に望まれる子供


そう、心を見る魔力が・・・


そっとサリューンは思い悩む


「あの、その・・ううううっ」「・・泣かないでサリューン」


「僕が悪かったよ サリューンを泣かせてしまった」ソリシア


「だ、大丈夫です あ、キッシュ作りました それに林檎のパイ」


「本当、サリューン!」「はい」

嬉しそうに笑うソリシア


あ・・黒猫のアラシャと違って 素直で可愛い・・とサリューンは思う


「ソリシア様」「あ、黒猫のアラシャだ」


黒猫耳、尻尾の美形の少年が現れる


「・・話は聞いてしまいましたよ うふふ 『夜伽』の意味ですけどねええ」

アラシャ


「こ、こら まだ早い!」「え~~うふふ」にやりんと笑う黒猫(獣人)アラシャ


「黒猫、ケーキをやるから 余計な事は・・」サリューン

「はい~~うふふ」黒猫のアラシャ 黒猫耳がピクン 

黒いしっぽがゆらゆら揺れている


でも すでに母親のアリシアの思考やら アリシアの書いた 大人向けの閨の小説で

大体の意味は理解していたりするソリシア


・・父のアジェンダやサリューンの思考はガードが堅いので 読めないが

アリシアの思考、腐女子の彼女の場合は・・ほぼ丸見え


困った泣きそうな顔のサリューンが可愛いと思っていたり・・するソリシア

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