第2話 湖畔の城の美貌の貴婦人?

リュース公リジャイアヌス

両性体でもあった彼は 前の王

片眼の黒の王アージェントの事も思い出していた


湖畔の美しい城 久しぶりに懐かしい服を見る

王の恋人で 兄が暗殺されるまでは美貌の貴婦人として育った

本来なら側室になるはずだった。


「御父様 今日のドレスはお似合いね 久しぶりに見たわ」

利発で綺麗な一人娘アル、アルテイシアの言葉

「私の可愛いアル たまには懐かしくて着てみたくなるからね」


湖の中にある城、水竜も顔を湖畔から出していた。 花の香り、弾く水音が心地いい

バルコニーに立つ二人 まるで絵のよう 父は黄金の髪をした麗しい貴婦人の姿 

娘は長い黒髪に勝気そうな大きな瞳の美少女


「そうなの 素敵よ 御父様  

私の王さま、アーシュ様が来るの じゃあ、後でね」アル 

此処には両性体は多いので抵抗はない。


昔話だが 狂王で狂気の王ジェライア、恋人の王子、当時のアージェント王子は

父親に虐待、しかも家族、家臣たちの被害も壮絶 死者も多く出たのだった。 

実は王に狙われて自分の貞操も危うかったが 

彼の息子でもあった恋人のアージェント王子に家族が守ってくれた。


心を視る事、未来予知の能力は 戦乱の時代の中では 国の安泰では有益だったが

彼の心にひずみを与えたのも事実だった  

やがて逃れられぬ運命 一度、この王国は滅んだ。


今は彼はなく、王子と王女だけが残こり 王国は取り戻した

側室の息子で政治の駒、 敵国で人質として殺されるはずだった王子アーシュ

 

生憎 美しい正妃の娘、テイ、テインタル王女は敵の操り人形となったが・・


「あ、失礼、リュース公は何処だ? 親戚、リュース家所縁りの縁者か?」

「俺は・・・」黒髪、赤い瞳の一人の少年が声をかけた

その言葉に にっこり微笑むリュース公


黄金の髪を美しく結い上げて、着飾ってるので 

王であるアーシュには側近であり、彼の保護者代わりのリュース公が

分からないようだった。


「・・・・」

吊りあがった、やや、眼つきの悪い顔のアーシュ (ヤンデレぽい?かも)

だが、アーシュは何も言えず 貴婦人の姿のリュース公に見とれ赤くなっていた


深々と貴婦人の挨拶をした後で そっと頬と唇に軽くキスをするリュース公

「あ・・」赤い瞳をパチクリさせた後で、赤くなり彼は立ち去る。


「ん、ふふっ」嬉しそうに舌なめずりするリュース公


「あああ!御父様 私のアーシュ様に手を出したわね」一人娘のアルが戻ってきた。


「・・・そんな、ちょっとしたジョークで挨拶しただけですよ

私の可愛いアル」


「次回やったら、覚悟してなさい 魔法でお仕置きよ!!」アル

「はい、はい」リュース公リジャイアヌスは微笑んだ。






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