第11話 護国の魔導王、研究結果に歓喜する

「戦場で、セックス出来なくて、わたしはとてもフラストがたまっていたのだ」


寝台に押し倒された俺は、ドヤ顔なシルバに下着を下ろされ、


「あっ…ヤめっ…ィやァぁ…っ…っ…っ!」


冷たくてぬるぬるしたモノを尻の穴に注がれ、ないた。

こんな使い方されたら、駄目だって。

けど抵抗虚しく。

ずぽずぽ指を出し入れされてしまう。

入り口が、緩んでく。

濡れて、ひくつく。


「うむ…もう、良さそうだな…」


「アっ…しるば…だメェ…ンっぅ…」


四つん這いの俺に、シルバが殿下を押し付けてくる。

ぶちゅくちゅ、俺の尻穴が殿下をやすやす飲み込んでしまう。

こんなの、だめ。

背中を仰け反らせないと耐えられない背徳的な快感が、熱をもって俺の腹から広がってゆく。


「ラック…ああ…夢の、ようだ…」


「しるばぁ…ぁァっ!ああっ!ンぃィっ!」


恍惚とした声色で俺の名を囁いてから、シルバが遠慮なく腰を打ち付けて来る。

ごりごり、俺の中を抉る乱暴な抽挿を繰り返す。

強引なくせに、しっかり弱点を抉られる。

強く、されて、淫らに、啼く。


追い詰められる。

奥を突かれる度に自分がとろけてく。

真っ白、だ。




*




スミソニアン、まじ今度会ったらグーパンチする。

銀の宝玉であらせられるシルバ殿下の夢を実現化させた元同級生現研究者、マヂ殴る。

殴っても気が済まないかもしれない。

俺はそれくらい、羞恥に悶え怒り苦しんでいた。

俺を膝枕するシルバ殿下はご満悦そうです、なによりですねっ。


戦場では一刻一秒の判断ミスが人の死に繋がる。

だからシルバ殿下は、つねに気を張り考えを巡らせなければならない。

安息の時間なんてない、というのが俺とシルバ殿下の戦場だ。


だが、休息も大事。

俺とシルバ殿下はより良い休息を短く取る研究を、強く進めていた。

風呂は清潔魔法で事足りる。

シルバ殿下が習得してるバリエが豊富で助かります。

睡眠はお互い交互に取るようにしている。

結婚してからは膝枕が有効と判明、寝ても起きてても最高。

収納性と清潔性に優れた寝具や携帯嗜好品の開発。

色々と充実しつつあったところに、シルバ殿下お気に入りのスミソニアンがやってくれやがった。

いや、アイデアはシルバ殿下でございましてふほほほ、と言われたけど。

作ったのお前だろっ、頑張って実現化さすなっ、って思った。


スミソニアンはちょっと変わった同級生だった。

褐色の肌に金髪ドレッドの瓶底眼鏡。

シルバの崇拝者で、シルバに変な言葉教えたのはこいつだ。



奇抜な発想とそれを実現化する技術を持っていたので、シルバ殿下は即スカウト。

魔道具開発機関の一員になった。

彼が開発した魔道具のお陰で、俺でも魔法が使えるようになった。

なったと言っても一番単純な生活魔法、清潔魔法とちょっとした空間魔法だけ。

それがピアスになってて、とても便利だ。

そう、スミソニアンの作る魔道具はとても便利だ。

俺でも使える魔道具開発してくれてりゃあいいのに、スミソニアンはシルバの溢れ出るアイディアを具現化しやがった。

最悪な物を作りあげてくれやがった。


それが、スライム式簡易トイレだ。


ああ、うん、トイレとしてはかなり優秀だ。

微量のスライムが綺麗に吸収してくれるので。

後処理とか衛生面とか、そーゆーのが解決して、とてもよい物です。


が。


これのせいで戦場でもセックスしたい殿下の欲望を叶えてしまってもう!

つまり、スライム洗腸だ。

最悪だ。

さきほどくらってもうね。

俺、普通に、スライム式簡易トイレ使えない感じなんですけど?

ああ、うん、致す為専用スライムなので、安全ですけどね?

いや、安全とかそーゆーのさ!

これ、普段使いされつつあんのも問題でさ!


「ラック…わたしのラック…」


一番の問題は、それを拒めない、俺だ。

だってそんな顔されたらさぁ。


「これが…惚れた弱みか…つらたん」

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護国の剣の顕現、護国の魔導王に片想いをする 狐照 @foxteria

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