★★★ Excellent!!! 最期の時はこんな死神に寄り添ってもらうのも良い。 ちびゴリ 仕事で苦労するのは人間だけではない。悪のイメージが付きまとう死神の苦悩を涙の話でうまく表現している点が面白い。経緯から行動までの流れもスムーズで好感が持てる。エンディングの余韻も作品の質を上げるのに一役買っていて良い。 レビューいいね! 2 2022年1月29日 16:56
★★★ Excellent!!! 泣けるけれど、心も温まる スズヤ ケイ 人へ死を届ける女神の葛藤を描いた作品。 神が職業として在り、その業務に疲れて酒に逃げるという設定がまず面白いです。 バーで愛の神から助言を受け、一転生き生きとし始める死の女神。 捉え方一つで、今際の際を晴れやかに送る事が出来ると気付いた彼女の献身ぶりから、ラストまでの流れが秀逸です。 短編だからと侮るなかれ。 短い中にも精緻な表現が溢れ、切なさと温かさが凝縮されています。 さらっと読めてほろりと泣ける。そんなお話を求めている方にお勧めです。 レビューいいね! 2 2020年10月20日 21:57
★★★ Excellent!!! ――ありがとう。心に沁みる愛の言葉。 ayane 死のお迎えにいく死神と愛を届ける愛の女神。 二人が空のカクテルバーで出会う。 それぞれが苦悩や悲しみを背負いながらも、その仕事をしなければならない。 果たして、どちらが人間にとって幸福をもたらす神なのか……。 どちらも人間には必要な神であることにはかわりはありません。 『あなたのおかげで――私は、幸せになれた。――ありがとう』 穏やかな最期……。 老人のありがとうの言葉が全てを物語っている気がします。 心に沁みる愛の言葉ですね。 レビューいいね! 4 2020年10月13日 09:28
★★★ Excellent!!! 死を届ける死神が、その人の最後の時に流す涙は、優しいものでありたい…… 浅葱 ひな そらの向こうにあるカクテルバーで、ひとり静かにグラスを呷る、死神のレイ。 その表情には、哀しみのほかにも苦悩が浮かんでいた。それは、自分の運命に抗うことができない諦めにも似た想いだった。 そこに、愛の神が同席を提案してきた。その神は、自分の届けた愛で、ひとりの女性を死に追いやったと……。自分も、神としての宿命には抗えないのかと……。 そんな想いを抱える愛の神が、死神に、ひとつの提案をする。 死神に、次に手を差しのべる者のそばにいて、小さな幸せを届けてあげなさい……と。 雲をはらい、陽の温もりを届け、その窓を尋ねるモノを呼び寄せた。 最後の時、死神の姿が見えていないはずの人間が、幸せだったと呟く。 せつない物語の中に、小さな、そしてかけがえのない幸せが、たくさん詰まっている。死神の苦悩が、とても優しく映る。零した涙は、とても綺麗……。 レビューいいね! 5 2020年10月8日 12:13
★★★ Excellent!!! 涙の使い方はこうあるべきですね 坂井令和 レイは、死神だ。生きているものの元へ赴き、死を喚よび、その任務が無事完了するのを見届けるのが、彼女の仕事なのだ。 切ない死神の仕事。 素敵なお話でした。終わりかた、いいです。 レビューいいね! 3 2020年9月29日 20:56