坂春




「始めて出会ったあの日、タビアゲハはこの世界の価値を見せてくれと言っていた。その時から俺は、逆にこの世界の価値を見させてくれると期待していたのかもな」




Q2 今書いている(もう書いた)作品の主人公はどんな設定、性格ですか?


 タビアゲハに旅をするきっかけを与え、ともに旅をする人間の老人。


・外見

 派手なサイケデリック柄のシャツに黄色のデニムジャケット、青色のデニムズボン、頭にはショッキングピンクのヘアバンドという変わった服装に、黒いバックパックがトレードマーク。

 ひと目で老人とわかるが、その顔は各エピソードに『この老人、顔がこわい』と書かれるのがお約束になるほどの凶悪な顔つき。


・性格

 自称「若いころにちょっとした会社を立ち上げ、あっと言う間に億万長者。現在は会社を子供に任せて、孤独の旅に生きるご隠居」。一応旅先であったことをプログに書いて収入を得ている姿もある。

 『バックパッカーの老人、化け物と出会う。』では舞台となる星に失望している様子もあった。

 時に暖かさをもった表情(顔は怖いが)を見せ、時に冷酷な一面を見せる。

 突然の腹めがけてのグーパンチを受け止める、襲いかかった化け物を拳一発でダウンさせるなど、身体能力に関しては老人とは思えない......が、ちょっと走っただけで息切れするなど、体力は年齢を感じる。

 .......と思いきや、海を見ると無償にサーフィンをしたくなり、『化け物バックパッカー、海を駆ける。』では、サーフィンの腕前は高度なテクニックを奇声をあげて披露できるほど。息切れしている様子も特にみられなかった(代わりにギックリ腰になった)。

 「食える時に食え」精神で、タビアゲハからも「......スゴイ食欲」とコメントされるほどの大食い。だけど(世界を旅するバックパッカーなのに)よく腹を壊す。

 タビアゲハを初めとした化け物を目にしても恐怖を感じないが、これは過去に何度も化け物を目にして慣れているためであり、若い頃はよくお漏らししていたという。


・過去

 上記の発言から、元は会社の社長だったこと以外不明。

 『化け物バックパッカーの願い事。』では舞台となる星の創立者と推測できる発言をしていたが、『化け物バックパッカー、水族館の水槽を歩く。』では幼少期に水族館に行ったことがあるという発言があるため、それ以前から星の開発は完了していた模様。ちなみに、幼少期の時の夢は海洋学者だった。




Q3 なぜそんな設定、性格にしましたか? また登場人物についてこだわりはありますか?


・外見

 服装のショッキングピンクのヘアバンドは、バックパッカーと深い繋がりのあるヒッピーをイメージして付けました。

 顔が怖いという設定についてですが、短編集だからハードボイルドみたいなエピソードも欲しいと感じ、ハードボイルドの要素を強めるためだったりします。


・性格

 舞台の星に失望しているという設定は、旅に憧れるタビアゲハと対象的な、現実を知っている旅の経験者という立ち位置から付けられました。そして、世界を見て回りたいタビアゲハに対する、世界の価値を見つけたい坂春という、もうひとりの主人公としての立ち位置を強調するためでもあります。

 よく食べるのに、そして旅人なのに腹を壊しやすい体質についてですが......最初は『化け物バックパッカー、人形を背負う。』のエピソードで、とあるトラブルのきっかけとして腹を壊しただけでした。しかし、『 化け物バックパッカー、ヒッチハイクする。』で再び腹を壊したことから、作者とタビアゲハに(おそらく読者のみなさんにも)腹が壊れやすいイメージが生まれました。

 一応、今現在(27エピソード中)、実際に腹を壊したエピソードは上のふたつのエピソードだけです。

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