初老の頭髪とスリラー(140字小説)

塩塩塩

初老の頭髪とスリラー

男が口笛を吹いている。

「ご機嫌ですね」私が声をかけると、男は言った「それは私の髪が鳴いているのです」

男によると頭髪は老化で『白くなる』『抜ける』の他に『鳴く』があるというのだ。

「まだ鳴き始めなので下手でお恥ずかしい」

男は謙遜したが、男の髪によるマイケルのスリラーはなかなかだった。

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初老の頭髪とスリラー(140字小説) 塩塩塩 @s-d-i-t

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