第4話 ~能力の確認~

「よし、まずは スキル:身体強化 から確認していくか」



発動しながら走ってみると、圧倒的に速く走れる。

それに車一台分より大きな岩も楽々持てるようになった。

スキルを使うことによる魔力の減りも少なく、銀龍の腕輪の効果も含めれば全く魔力は減らない。

どれだけ走ってもスキル:体力中回復の効果で疲れることはなかった。


「これだけ動ければ、格上も頑張れば倒せそうだな。」


格闘術や隠密、長槍術はルークの才能もあって数分で達人一歩手前まできた。


最後に錬金術では、森で集めた葉や黒馬の革、冒険王のアイテムボックスに入っていた何かのモンスターの糸で、戦闘にも耐えられる下着とズボンとスカジャンを作ってみることにした。


「思いのほか触り心地もいいし、よく伸びるがたるまないし、初めての錬金術としては成功だな。」

「あとは森で狩りをしてみて、この体で実戦経験をたくさん積むか。」


サーチ&デストロイの要領で次々と獲物を探していると、大型犬並みの大きさの狼の群れがあった。


「30匹か、ハルバードを使って狩ってみるか。」


まずは前方にいた5匹の狼をハルバードで薙ぎ払う。

すると、たちまち狼は体が半分に分断され、死亡した。


他の狼たちは、死んだ仲間のためにも逃げ出せず、次々とルークに特攻していった。


「うぉっと!さすがに迫力あるな。けど大きすぎて連携くずすのが簡単だ。」


そして数分後、最後の一匹を仕留めたところで、ルークの周りは血で真っ赤だ。


「さすがに30匹も倒すと、経験値がすごい集まるな。」


血の匂いでまた獲物来ると思うし、あっちの岩陰で狼急いで食べとくか。


モンスタースキル「森狼の嗅覚」を獲得


「30匹食べたのにスキル一つだけか、もっと強い敵いないのか。」


何かが来る気配を感じ、さきほどいた血に染まった台地を見てみる。


するとそこには、今倒した30匹の狼よりはるかに巨大な森狼王がいた。


「よし、ボスならスキルゲットしやすいだろ。」


森狼王は普通の森狼とは速度が桁違いで、ルークも防御だけで精一杯だった。

だんだんルークに傷が増え、消耗してきたところでルークは スキル:身体強化 を使い、森狼王を一撃で倒した。


周りの木々は倒れ、地面も大きくえぐれ、ルークと森狼王の戦いの激しさが伝わってくる。


「なかなかの強敵だったな、スキルを使わないとじりじりとやられていたかもしれん。」


モンスタースキル「森狼王の鼻」「森狼王の外骨格」「森狼王の毛皮」


「一気にスキル三つか、ボスだけあってすごい格上だったな。」


それに、今まで経験したことがないくらいの経験値が入ってきて、一段と力があふれてくるようになったな。


それじゃあ、今日もいつもの洞窟で寝るか。


「森狼の嗅覚」「森狼王の鼻」「森狼王の外骨格」「森狼王の毛皮」と「隠密」の効果のみが統合して「フォーム:森狼王(未)」になった



ー翌日の朝ー

寝ている間にモンスタースキルが統合されて使いやすくなったっぽいな、フォームを使ってみるか。


すると、ルークの体に森狼の毛皮を纏い、重さも感じず、隠密性が増したようだ。

それに加えて嗅覚も上がったようだ。


「これで、獲物を見つけるのも、森の中での戦いでも、楽になるな。」


それでも(未)がついているから完全ではないということか。

(未)をとるために、とりあえず残った残党の森狼を狩りに行くか。


ー三時間後ー

残党の森狼をできるだけ狩りつくしたところ


モンスタースキル「森狼の嗅覚」の熟練度が上がり、「森狼王の嗅覚」にランクアップした

「森狼王の嗅覚」が「フォーム:森狼王(未)」に統合され「フォーム:森狼王」になった


「これで、(未)がとれたな、それにこのフォームで、森狼王のように俊敏さと頑丈さを兼ね備えるようになったな。」


それにこの森での強者の差も感じ取れるようになってきた。





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異世界転生で最強を目指す 〜現実主義を貫きながら〜 スズキ タケヤス @PANDA0010

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