寝言の行方(140字小説)

塩塩塩

寝言の行方

「やめて」

私の隣で女が寝言を言った。

しかし、現実世界に女の寝言を受け取る相手はなく「やめて」はしばらく寝室を漂った後、窓から外へ飛び出した。

私は「やめて」を追いかけ夜の街を走った。

「やめて」は、ホストクラブ愛本店の愛田武の耳に吸い込まれた。

そこは全ての寝言が集まり眠る場所なのだ。

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寝言の行方(140字小説) 塩塩塩 @s-d-i-t

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