第26話
26話
「こんにちは!」
「あら、みんないらっしゃい。」
「ちょっと時間的に遅いですが大丈夫ですか?」
「ええ、大丈夫よ。それでも今日はどうしたの?」
「実はダンジョンで武器に使えそうな希少金属を手に入れたのでそれで武器の作成を依頼したくて来ました。」
「ほう!なにを手にいれたんだ!」
コーナさんき話しているとダガスさんが奥から出て来て素材がなにか聞いてきた。
「あなた、聞いてたのね?」
「い、いや。それはだな。」
「まぁまぁ、コーナさんとりあえずちょっと見てよ。カイルとりあえず出したら?」
「そうだな。でもここだと狭いな」
「なに、でかいのか?」
「えぇ、2種類あるんだが片方はインゴットだからいいけどもう片方はデカイ甲羅だからなぁ。」
「甲羅か・・・でかさにもよるがとりあえずこっちについてこい。」
そういうと、ダガスさんはさっさと奥へと歩いてったのでコーナさんに断り奥に失礼させてもらった。
ダガスさんに付いていくとそこそこ広い裏庭へと通された。
その裏庭は周りを高い塀に囲われて外からは見えない作りになっていた。
「ここは一応新しく作った武器なんかを試すためにスペースをとってあるんだが出せそうか?」
「このくらいなら出せそうだな。」
俺はマギアダムタイト製の甲羅を取り出すと庭へと置いた。
「こ、これは!まさか。━━━いや、だが」
「一応鑑定したらマギアダムタイトっていう鉱石でできた甲羅だな。」
「やはりか・・・。それにしてもこの量が全てそれだとすると・・・」
ダガスさんは暫く思考の海に潜ったまま戻ってこなかったのだが暫くすると思考がまとまったよだ。
「それでお前さん達みんなの武器を作るのか?この量なら防具もつくっても余りそうだが」
「そうですね。どうせならみんなの武器と防具も作っちゃうか?」
「カイルに任せる!」
「私は金属鎧だと動きに支障がでそうだし武器だけかな?」
「たしかにオレも革の方がいいかな?」
「私はいらないぞ!」
「シュリお前はまぁ、そうだろうな」
「お前達防具は動きやすい方がいいのならこいつで服を作ってもらうか?」
「「「服?」」」
「あぁ、そうだ。金属繊維で編んだ服だ!」
「ダガスさんイメージがわかない。」
「ちょっとまってろ」
そういうとダガスさんは店の中へと入っていった。
「なんだろうね?」
「さぁ?」
暫く待っているとダガスさんが戻ってきた。
「おう、悪い悪い待たせたな。ちょっとこれを見てくれ」
「ただの服に見えるけど。」
ダガスさんが持ってきたのは一般的によく着られている街服のようなデザインの服だった。
一応持ってきているのは男性用のようだけどホントに金属で出来ているのか?
「ちょっと鑑定してみていいかな?」
「あぁ、もちろんだ!」
種類 金属繊維服
魔鉄の粉特殊な溶液で綿に染み込ませ錬金術で融合させて紡いだ糸で織った服で、防刃、防打、魔法抵抗がそこそこある服である。
「どうだったの?」
「うーむ、防具としてはそこそこみたいだな。」
「まぁ、これは魔鉄の粉を混ぜているからそこそこの評価だがマギアダムタイトならかなりのものが出来ると思うがどうだ?」
「ちょっと触っても?」
「あぁ、もちろんだ!」
肌触りは普通の服か?
「そしたら、防具はこれにするか?」
「うん!」
「私も服ならきてもいいぞ!」
「デザインは今の服を参考にしてもらうか?」
「んー、作ってくれる人に任せてみるのもよくない?」
「まぁ、それはそれでたのしいのかな?」
「よし!それなら、ちょっと待ってろ呼ぶからな!待っている間に武器の詳細を決めるかな!」
「あぁ、頼む!」
俺たちはダガスさんが服を作ってくれる職人をコーナさんに呼びに行ってもらっている間に武器の仕様について話し合いをした。
ちょうど話がまとまったところでコーナさんともう一人赤い長い髪を後ろで縛り動きやすそうな繋ぎを着てメガネをかけた女性が来たのでそこで話を終えた。
「おう、コーナお帰り。それとミシェルわざわざ悪いな。」
「ただいま!」
「いいのいいの!なんたって金属繊維で服を作らせてくれるんでしょ?」
「あぁ、そうだ。ここにいる3人の服なんだ。」
「俺がカイルで、隣がマキナでそこにいるのがシュリだ。よろしく頼む!」
「それより、噂の素材は!?」
「こ、これです。」
マギアダムタイトをとりだすと、もの凄いスピードて近寄ってきて引ったくるように持っていくと近くの椅子に腰かけてぶつぶつとなにかをいいながら時々なにか魔法を使い調べたりしているようで暫く見ているとガバッと顔を上げて目をクワッと見開いてからため息を一つ。
誰も声をかけようとしないので俺が仕方なく
「あ、あのどうしました?」
「マギアダムタイトはいい素材なんだけど、生地のほうがいいものがないのよねー。」
「そしたら、服はつくれない?」
「いえ、一つ心当たりがあるけど今流通していなくて。」
「そうなんですか・・・」
するとマキナがなにか思い出したかのように、あっ!と声をあげた。
「60層のボスグレートキャタピラーの糸」
「それだよ!それ!でもないからねぇ。あんな素材記録でしかしらないしね。」
「それなら、俺たちが採ってきますよ!」
「え?そんな簡単にはいかないでしょ?」
「もともといく予定だったしな!」
「だね!」
「私たちに任せておけ!」
「あぁ、そうだねー」
シュリはー・・・
「じゃぁ、そうと決まれば準備して明日からでもまた潜るか!」
「今度は55階からいっきに60階までいくの?」
「そうだなぁ。探索メインじゃなくて階層の踏破をメインにしたらそれなりに早く降りれると思うしそうするか?」
そうして、オレたちはこの日はダンジョン探索の準備をして翌朝を迎えた。
ギルドで60階を目指すことを伝えてからダンジョン55階へと転移した。
「さて、55階へついたが今回はボスはスルーでいくぞ!」
「はやくいこう!」
「シュリあわてすぎだよ。」
「まぁ、いくか。」
56階へといどうした。
階段を下りたさきに見えたのは
「荒野と岩場?」
「みたいだね。」
「この階層はギルドの資料によれば亜竜の楽園らしいけど・・・。それだとボスがなんで虫なのかな?」
「んー、55階がドラゴンだったし61階からが虫エリアで60階のボスが虫とか?」
「なんでもいいからはやくいこ!」
「シュリ慌てなくてもボスは逃げないぞ」
「さて、お喋りはこの辺にしていくか。先ずはあの目の前に見えている岩場辺りまで進むか。」
「岩場は隠れる場所が多いから気をつけていきましょ」
岩場までずっとみえているのだが歩けど歩けどつかない、どれだけデカイ岩の集まりなんだ?
とか思ってたんだが・・・
「これって、岩場じゃなくて」
「あぁ、魔物だな。鑑定してみる」
種族名 ロックリザードン
ドラゴン系亜種Bランクの魔物
夜行性で主食は主に石や土で群れで移動するため朝起きたら突然岩場が出来ていたと言うことが起こる。
「Bランクの魔物かぁ。」
「それが群れで・・・」
「危険度はこの規模だとAに余裕で届くな。」
「なぁ、なぁ、全部倒していいのか!」
「まぁ、いいんじゃないか?」
「いっくぞー!うあおおおおおお!」
「いっちゃったわね。」
「あぁ、俺たちもいくぞ!」
「うん」
どっがーーーん!
「急がないと獲物がいなくなるな!」
「だね。」
結果だけいうと、ロックリザードンは岩のような肌は見た目だけで普通の硬めの鱗で覆われているだけだったのでサクサク倒すことができた。
まぁ、数だけは多かったが・・・
「やっとおわったねぇ。」
「あぁ、倒しても倒しても周りの岩場全てがモンスターだったから終わらない終わらない・・・」
「その代わり素材はたんまりだけどねぇ。」
「もう少し歯応えのあるやつはいないのかな!」
「シュリおまえなぁ。」
この後俺たちは度々ある岩場(ロックリザードンの群れ)を幾つか乗り越えた。
そのあとに見えてきたのは
「あれって山か?」
「でも、こんな荒野に山なんて会わないけど・・・」
「よし!私がいってくる!」
そういうと、走っていってしまった。
「俺たちもいくか。」
「うん!」
と、歩きだしたところで
ズズン
「地震?」
「いや、ここはダンジョンだぞ?地震なんて」
「あ、あれ」
「あぁ、あれ見てみろ。山じゃなくて山のようにデカイモンスターだな。」
目の前にいたのは山のようにデカイモンスターで鑑定結界は
種類名 フォレストタートル
ドラゴン系亜種Bランクの魔物
数百年単位で眠り地下に根のような触手を地中に伸ばしているようでそれで養分を吸うことで生きているが一度怒りだすと自身が死ぬか相手が死ぬまで止まらない。
戦闘力はBだが大きいため危険度はAランクに比肩する。
「あぁ、デカイだけの亀みたいだ。」
「デカイだけって、でかすぎだよ!」
「まぁな。」
ズゥゥゥゥン
「おーいなかなか楽しめたよー」
「そ、それはよかったな。」
こうして56階の攻略をすすめていった。
あの日食べられた俺は最強へと至る ウイング @minku911
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